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なんのことだよって涼介が小さく呟いて。


まだシラを切るつもりなの?


私は全部知ってるっていうのに…























A「浮気してる人に、言われたくないよっ…!」


そんなの言ったって、どうしようもないのに。


咄嗟に口走って、抑えが効かなくて。


泣く女は面倒だと言われても涙を流して。























涼介「…あっそ。」


涼介が、冷たく言い放った。


机から手を離して、私から距離を取る。























A「あっそって…もっと他に…」


そっちだって、否定してくれたりしても…


A「涼介、ほんとに…私のこと好きなの…?」


普段なら、言わせんなばーかとか。























そんな類でもよかったけど。


涼介「はぁ…あのさぁ。」


重々しい溜息が耳に届いて、それがそのまま私の心に重くのしかかる。


涼介「いちいちそういうこと言わなきゃいけねぇの?」























そんな答え、期待してない…


欲しくない。


たった2文字でいいのに。“好き”でいいのに。


涼介「めんどくせぇ。」


お決まりの台詞を吐いて、頭を掻く。























でも、そのめんどくせぇはいつもと違って。


涼介「だったらもういいわ。」


もういいって何?


目つき、口調、態度。

一瞬にして蘇る1年前の出来事。























私が、貴方を裏切った時。


その時と同じで、胸が締め付けられた。


A「待って、涼介っ!」


そのまま出て行ってしまう前にどうにかしなきゃ。


A「私っ…」























涼介「好きにすれば。」


俺には関係ないと全身で言われてるみたいだった。


涼介「お前、俺をイラつかせる天才だな?」


A「…え…」























涼介「俺さぁー……アイツもお前も…嫌いだわ。」























別に、好きって言われたこともそんなに多くはない。


でも。嫌いは…一度もなかったよ…


そんなハッキリ…言わなくたって…いいじゃん…


ガラッと開いたドアから涼介は出て行って、静かな保健室。























ポロッと涙が溢れる。

嫌い、なんて…傷つくんだから…





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しゃろむ。(プロフ) - タイトル表記についてですが、×を使うとBL作品だと勘違いしてしまうので変更していただけると有り難いです…BLだと思って楽しみにタイトルをタップしたらノーマルだった時あまり気分の良いものではないので、よろしくお願いいたします (2019年9月30日 21時) (レス) id: 3203af1df4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 山田くんにキュンキュンしっぱなしでした! (2016年1月4日 13時) (レス) id: cf9da137e2 (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - このシリーズ大好きです!!続々編もみたいです!涼介サイドとかでお願いします。この作品で元気もらってます! (2016年1月3日 22時) (レス) id: 2dbcbac383 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきちゃづけ - すごく面白かったです!きゅんとしました! ちなみに私もジャニヲタ (2015年12月30日 11時) (レス) id: c0b5c41e9f (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - マッキーさん» ありがとうございます!! ジャニヲタですね。笑 (2015年9月9日 9時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あすみ | 作成日時:2015年7月25日 9時

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