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慧「はい、かーぎ。」


呆然と立ってるであろう私の手に鍵を握らせて。


慧「それでもアイツを選ぶんだね?」























言葉に詰まる。


その場を見てしまったからには、私はもうどうしていいかわからない。


慧「ま、俺はいつでも空いてるよ。」


慧は声を弾ませて、私の頭を軽く叩いて行く。























受け取った鍵をぎゅっと握って。


再びカーテンが靡けば二人の姿はもうそこにはない。


A「嘘でしょ…?」


嘘だよ…だって…


A「嘘…だよ…」























ガチャンと鍵が解除された音。


先輩が座る椅子と机の周りにハチマキがないか探す。


引き出しを開けると赤色のハチマキがあった。


A「涼介…」























ハチマキ作ったって言ったら…受け取ってくれるかな…


私のなんて要らないんじゃない…?


だって…もう…


ぎゅっとハチマキを握って、涙目になってるとガタッと音がする。























視線の先には涼介がいて。


涼介「お前…なんでここに…」


A「…っ…」


涼介「練習行かねぇのかよ?」























時計を見るともうすぐ練習時間。


涼介「ていうか、いい加減ハチマキの生地くれよ。」


そう言われて、更に手に力が入る。


涼介「…なんで黙ってんの。」























何も喋らない私を不思議そうに見て。


私が握ってるハチマキに視線を落とす。


涼介「なんだ…あるんじゃん。」


A「これは違うっ!」























別に違わないのに…咄嗟に後ろに隠す。


涼介「はぁ?だったら俺のどこにあんの。」


A「涼介のはっ…あの…」


コレだけど…でも、要らないでしょ…























A「っ…えっと…」


グッと下唇を噛んで、泣きそうなのを我慢する。


涼介「はぁ…なんで泣くの。」


なんのため息?まためんどーって?























A「やっ…!」


知らない子に触れた手で…触らないで。


多分、涙を掬おうと伸びてきた手を拒む。























涼介「何…なんかあった?」


どうしてこんな時に優しい言葉をかけるの…


そんな優しい目で、口調で…


A「なんでもないっ…」





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しゃろむ。(プロフ) - タイトル表記についてですが、×を使うとBL作品だと勘違いしてしまうので変更していただけると有り難いです…BLだと思って楽しみにタイトルをタップしたらノーマルだった時あまり気分の良いものではないので、よろしくお願いいたします (2019年9月30日 21時) (レス) id: 3203af1df4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 山田くんにキュンキュンしっぱなしでした! (2016年1月4日 13時) (レス) id: cf9da137e2 (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - このシリーズ大好きです!!続々編もみたいです!涼介サイドとかでお願いします。この作品で元気もらってます! (2016年1月3日 22時) (レス) id: 2dbcbac383 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきちゃづけ - すごく面白かったです!きゅんとしました! ちなみに私もジャニヲタ (2015年12月30日 11時) (レス) id: c0b5c41e9f (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - マッキーさん» ありがとうございます!! ジャニヲタですね。笑 (2015年9月9日 9時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あすみ | 作成日時:2015年7月25日 9時

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