poison-Ryosuke×Kei×Daiki-

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とりあえず自分の階に戻って、鍵を探す。


涼介、鞄持ってちゃったかな…もしかしたら置きっ放しで中に鍵があるかも！


って思ったけど、大抵涼介の鞄は部室の中だった。

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A「あーもー…どーしよう…」


「でっかい独り言だなー。」


屋上に続く階段から降りてきたのは慧で。


慧「何がどーするの？」

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A「えっと…」


“内密にね”


先輩のさっきの言葉が頭を駆け巡る。


A「なんでもない…よ…」


慧「そ？」

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慧「なんでもなくはなさそーだけど。」


ぐいっと腕が引かれて距離が縮まる。


A「え、あの…」


相変わらずヘラヘラしてる。

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慧「山田探してるの？」


A「えっ？…違うよ。」


慧「なーんだぁ。…でも、山田とAってデキてんでしょ。」


耳元で、ボソっと呟く慧が笑って。


慧「そんな顔しなくても誰にも言わないよ〜。」

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A「あの…慧…」


慧「山田じゃないならぁー…」


語尾を伸ばしながらごそごそとポケットを漁って。


慧「あれ？コレじゃないな。」


なんてスボンのポケットからガムの包装紙が出てきたり。


慧「あ！あったあったー。」

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慧「Aが探してんのはコレ、でしょ？」

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目の前にぶら下がる部室のと思われる鍵。


A「あっ！」


内密にと言われたのに、思わず声が漏れた。


慧「あ、俺正解？」


A「え、正解っていうか…」

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A「なんで慧がそんなの持って…」


慧「んー…学校探検してたら俺の元に落ちてきた。」


A「何、言ってんの…」


慧「あーうん。拾ったんだよ。」

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A「拾った？どこで…」


慧「なーいしょ。」


そう言ってふふって笑う。


慧「ねぇ、A。これ欲しい？」

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顔の横でその鍵を少し揺らす。


A「それ、私のだから…返して。」


慧「えー？でも拾ったの俺だよ？」


A「慧…」

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慧「じゃあさ、こうしよう。


俺の願い事聞いてよ。



山田と別れてくれる？」

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