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初めて銀食器 ページ30

誕生日プレゼントということは
・・・覚えててくれたの?

拾われた日に誕生日を聞かれて『分からない』と言ったら「今日を誕生日にすれば良いよ」といってくれた。
そして、誕生日プレゼントを用意してくれるとも。

本当に用意してもらった。

それが嬉しくて嬉しくて、
ずっと大切にしようと決めた。

袋を開けると、赤い装飾のついた銀食器。

少し透明で、キラキラしている。

私の銀食器。


鴎外さんに、「銀食器は毒に反応するから、昔は毒味にも使われていたのだよ」と教えられたものの、よく意味の分からなかった私は食器に口をつければ良いのだと勘違いをしてしまった。


口をつけた瞬間、私の周りが 緑色の光に包まれて、手に持った食器のがどんどん大きくなっていった。

『・・・えっ・・・わ、わぁっ!!』

「Aっ!こっちに」

横から伸びた鴎外さんに手を引かれて、難を逃れる。

身の丈ほどに大きくなったスプーンは、バタンッと首領室の床に叩きつけられ、そこは亀裂が入っていた。

私を庇うように守ってくれていた鴎外さんが立ち上がり、武器化したスプーンを
まじまじと観察をする。

「なるほど」

・・・?

「A、これは君のもう1つの異能力だろう。君は口にした銀食器を武器化するんだ」

『武器化・・・』

「今後、異能力を制御できるように訓練しよう。またこんなことがあっては大変だからね」

鴎外さんは、私のことを怒ることも攻めることもしなかった。


『・・・話は長くなりましたが、そういう訳で私の銀食器との生活が始まりました』

「あん時の首領室手前の仕業かよ!?」

『中也さんご存知なんですか!?』

びっくりしました。

「首領室にでかい亀裂があって、マフィアへの宣戦布告なんじゃねえか?首領が変わったばかりで狙われたんじゃねぇかって噂がたったんだよ」

・・・何と言いますか、ごめんなさい。

「首領の行動に色々いいてぇよ。いねぇぞ、首領に守られる構成員も、首領に誕生日プレゼントもらう構成員も」

『10歳という年齢のおかげですね。誕生日はその日以来毎年いただいてますけど』

よし、綺麗になりました。

丁度銀食器の手入れを終えて、ナイフとフォークをケェスにしまい、私も手を洗う。


あれが、私の初めての銀食器。

鴎外さんとの大事な思い出。

スプーンは抗争の際に壊れてしまったけれど、今もこれからも忘れることはないでしょうね。

終わり ログインすれば
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出雲(プロフ) - ありがとうございます!直ぐに訂正しますね!今後も頑張ります!! (2017年2月5日 21時) (レス) id: ac01b1ef17 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴(プロフ) - 25ページのナオミンのセリフの(名前)が名前になってましたよd(^-^)確認お願いします。中也さんストッパー係柊…w頑張れ作者様と柊ちゃん! (2017年2月5日 20時) (レス) id: 72f0cf2fb8 (このIDを非表示/違反報告)
出雲(プロフ) - コメントありがとうございます!あくまで紅葉の姐さんが思い立ったことです。夢主については今後の展開を楽しみにしていただけると嬉しいです! (2017年1月14日 23時) (レス) id: ac01b1ef17 (このIDを非表示/違反報告)
澪標(プロフ) - えっ、嫁ぐの?それすっごく歓迎しますけど。 (2017年1月14日 21時) (レス) id: 4f3e33676a (このIDを非表示/違反報告)
出雲(プロフ) - コメントありがとうございますー!勿体無いお言葉に涙がでそうです(><) 今後も銀食器娘をよろしくお願いします!! (2017年1月14日 8時) (レス) id: ac01b1ef17 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:出雲 | 作成日時:2016年12月31日 0時

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