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23話 月島蛍 スワンプマン ページ24

月島「僕は、スワンプマンはそれでも偽物だと思う。」

藍美「でもスワンプマンは影山さんと何も変わらないんですよ?変わらないなら、それは本人って言えるんじゃないですか?」

月島「影山が偽物か本物か僕には分からない。正直それはどうでもいい。でも、もし僕がスワンプマンになって僕が自分が偽物ということを知ったら、スワンプマンである僕は偽物の人生を歩むことになる。それは本物の…死んだ方の僕が許せない。」


今の話で確信した。

藍美さんはスワンプマン、なんだろう。

あの手が変わるのもとてもじゃないけど現実的じゃない。

スワンプマンになるとああいうことができるようになる…?

あの非現実的な腕をスワンプマンの藍美さんは知っている。ということは「スワンプマンは自身が偽物であることに気が付けない」と言っていたけど気付いてるんじゃないかな。

だから、「偽物」と言われると過剰に反応する。


藍美「なるほど…。月島さんは他人がスワンプマンでもどうでもいい、と。」

月島「僕に決める権利はないと思う。」

藍美「面白いですね。山口さんはどうですか?」


話が山口に流れる。

結構考えているみたいで「うーん」という声が聞こえてきた。


山口「俺は、スワンプマンは…本物だと思う。」

藍美「それはなぜですか?」

山口「本人も気付いていない、周りも気付いていない。やっていることも考えていることも全部本物と同じ。そうしたらスワンプマンは…今回の場合、スワンプマンになった影山はそれでも俺たちの知っている影山だと思う。」

藍美「そう、ですよね。影山さんはどうですか?」

影山「俺も月島と同じだ。自分が偽物と気付いたら嫌だ。」


ずっと考えていたらしい。

もし自分がスワンプマンだとしたら。

こいつにしてはよく考えたなとも思うけど。


影山「俺はバレーで世界に行きたい。それは俺自身が、であって偽物のスワンプマンの俺じゃない。だからいくら俺と同じ考えをもってやっていることが同じスワンプマンでも俺は嫌だ。」

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作者名: | 作成日時:2021年1月24日 12時

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