最強シード=転校生!? (ページ43)

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第41話ページ43

天馬side

俺は、ただサッカーが好きだから…。
なのに、沢山の学校がメチャクチャにされていく…！！
なんで罪もない学校が“廃校”にならなきゃいけないんだ！！
町を行く人たちの視線も気にせず俺はがむしゃらに道を走り抜けていた。

先日の幻影戦も勝ち、俺たちは準決勝までコマを進めた。
今は次の対戦校『新雲学園』について対策を練っている所だ。

神童「それじゃあ、今日から練習メニューを『対新雲学園』にしぼっていくぞ」

すると部室に走りこんできた人が2人。

一乃「大変です、フィフスセクターが……！！」

車田「どうした、何かあったのか」

青山「フィフスセクターが、実力行使に出たんです」

天馬「実力行使……？」

一乃「フィフスセクターは、革命派に回った学校を廃校にしたんです」

青山「この地域じゃないんだが、3つやられたらしい」

廃校、しかも3つも……！？

青山「廃校になった生徒の中には、雷門を逆恨みしてるやつもいるとか…」

霧野「俺たちに賛同したうえで学校がなくなったんじゃ、恨みたくもなるだろうな」

そんな……！！
その革命を始めたのは…俺だ。
俺が自由なサッカーを取り戻そうとしたから、周りの学校が潰されていくのか…！？

車田「こいつはもう、サッカー部だけの問題じゃねぇ！全国の中学サッカーの、自由をかけた戦いなんだ！！」

信助「やろうよ天馬、フィフスセクターは僕たちが怖いんだ。そんだけ僕たちが強くなってきたってことだよね！！」

浜野「ちゅーか、天馬が最初に吹かせた風だもんな。やめるワケないっちゅーの！！」

天馬「でも、俺…」

葵「どうしたの…？天馬の風が、とうとうフィフスセクターを動かしたってことでしょ？これってすごい事じゃない！！」

神童「皆、新雲学園に勝って決勝に進もう！天馬、他の学校の皆だって俺たちのようにサッカーをやりたいと願っているはずだ。その思いを、もっと大きくフィフスセクターにぶつけていこう！
もっと強い風を起こすんだ！！」

みんなのやる気が高まっているのは、手に取るようにして分かる。
でも、俺はどうしても皆と同じような気持ちにはなれない。
俺達がこのまま革命を続ければ、また新たな犠牲が出るかもしれない。
俺は、部室を飛び出し、今に至る。