最強シード=転校生!? (ページ24)

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第22話ページ24

昼休み、少しでも目を覚ますために風にあたろうと屋上へ向かう。

A「つ、疲れた……」

登校中は河川敷で見たシュートのことを天馬に問いただされ、授業では居眠りしてしまわないよう気を張り続けていたせいか、いつもの何倍も疲れを感じている。

まぁ、朝のシュートの件に関しては、
『なんか知らない人が蹴って、そのままどっか行っちゃっただけだよ』
と言ったら天馬が本気で信じてくれたので、その辺はあまり気力を使わずに済んだのだが。

屋上の端の方に座り、フェンスに背を預けながらコックが作ってくれたお弁当を膝の上に広げる。

家に帰ったら今日も廃校の件について調査して…ある程度全貌がつかめたら豪炎寺さんに相談して…そのあとは……
ぐるぐる思考を巡らせている最中に寝落ちてしまっていたことに私は気づかなかった。

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剣城side

Aが何か怪しい動きを見せないか、毎日なんとなく見張っていたが今日はなんだか様子がおかしかった。
比較的授業にも真面目に取り組んでいたアイツが今日は話を聞いているんだか聞いていないんだか、黒板を写す手もろくに動かさないままぼーっとしていることが目立った。
まさか、授業に気が向かないほどフィフスセクターが本格的に動き出すのか…！？
多少考えすぎであることは自覚しつつも、昼休みになって屋上に向かったAの後をつけることにした。

屋上のドアを開けたAを階段下で見送り、ドア越しにこっそり聞き耳を立ててみるが特に何も聞こえない。

剣城「…何も、ないのか？」

念のために、と屋上のドアを開けAの姿を探すと屋上の端の方でフェンスにもたれかかっているのを見つけた。

剣城「A…寝ているのか…？」

なるべく音を立てないよう静かに近づくと、膝の上に弁当を広げたまますぅすぅと寝息を立てているようだった。
警戒心は人一倍高いだろうコイツが学校で寝るなんて…。
至近距離で顔を見ると、顔色がなんだか不自然に見える。遠くで見る分にはわからないが、近くで見ると特に目の下の色が変だ。そこでふと気づく。

剣城「…隈を隠してるのか？」

寝られないほど大きな計画が動いているのか？

剣城「お前は、なんでそこまで身を削ってフィフスに協力しているんだ…」

本人に問いただしたところでろくな返答がかえって来ないであろう疑問は飲み込み、静かに屋上を後にした。