45話 ページ46
秋山さんの好きだった人、否、現在進行形で好きな人である銀星さんと手を繋ぐ秋山さん。私が持っていたかき氷を危うく落としそうになるのを、早希さんが押さえてくれた。
「美輝さん、お知合いですか？」
となりにいる早希さんが私の顔を下からのぞき込む。
「私の入院先に勤めていた看護師の秋山ましろさんです。まさかフェスに来ているとは思わなくて、びっくりしちゃいました」
あはは、なんて笑って見せるけど心臓がバクバクいっている。そういえば、銀星さんに彼女がいるか探ってほしいと頼まれたことを、今突然思い出した。
仕事が忙しいのとリンドウが心配だったのとで、すっかり忘れていたのだ。しかも、そう頼んできた本人が銀星さんと手を繋いで出てきたら誰だってびっくりするだろう。
「それより秋山さん、ちょっといいですか？」
人が少ない屋台の後ろまで秋山さんを引っ張っていく。これはどういうことかを問い詰めようと口を開いた途端、彼女は顔を急に赤らめた。
「ち、違うんです！ これには、その、ちゃんと理由があってですね？！ 海で待ち合わせをしていたんですけど、いかんせん男女の出会いを求める方が意外と多くてですね？
これじゃあゆっくり話ができないと、彼の方からいきなり繋いできて！ 私もちょっと混乱してて」
秋山さん胸の前で手を左右に振り回す。
「いや、それは別に構わないですが、いつの間に連絡手段を？」
「鷹見がなぜか私の話を彼にしたらしくて、経由して連絡先を教えてくれたんです……」
全力の否定を辞め、今度は手で顔を覆い隠した。私が知っている秋山さんとあまりに違いすぎるこの状態が、無性に面白くなってくる。
この人も、ちゃんと人間なんだなと思わせてくれた。
「あまり言い方はよくないですけど、二人とも目立つ容姿をしていらっしゃいますもんね。まあ、頑張ってると思いますけど頑張ってください」
未だに顔を隠している秋山さんの手を取り、二人の所に戻るといつの間にか昌さんと吉野さんが合流していた。
「秋山、悪いんだけどそろそろステージ始まるから行ってくる」
「あ、うん、行ってらっしゃい」
どうやら集合の催促で二人は来たようだ。礼儀正しく私と早希さんに声をかけてきた吉野さんに手を振り、三人を見送った。
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月詠乃朱(プロフ) - 朝桐さん» いつもありがとうございます。朝桐さんもお気をつけて！ (2022年12月24日 11時) (
レス) id: 3679865769 (このIDを非表示/違反報告)
朝桐(プロフ) - 続編楽しみにしてます！年末年始、今年は特に寒いのでお体にお気をつけて！ (2022年12月23日 22時) (レス) @page50 id: db8064d0f2 (このIDを非表示/違反報告)
月詠乃朱(プロフ) - 朝桐さん» 秋山さんのストーリーも楽しんで貰えて何よりです。次回の更新、楽しみにしていてくださると嬉しいです( *´꒳`*) (2022年10月19日 23時) (レス) id: 3679865769 (このIDを非表示/違反報告)
朝桐(プロフ) - あ、秋山さーん？！？！？！ (2022年10月19日 23時) (レス) @page45 id: db8064d0f2 (このIDを非表示/違反報告)
月詠乃朱(プロフ) - アルジュマさん» コメントありがとうございます。そう言ってくださると嬉しいです(*^^*)キャストネームの方もありがとうございます。意味とかも調べながら検討したいと思います！ (2022年8月21日 22時) (レス) id: 3679865769 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月詠乃朱 | 作成日時：2021年7月31日 14時
