44話 ページ45
サンサンと輝く太陽が肌を照りつける。隣でぐったりしている銀星さんと、歩幅を合わせて他の人たちの後ろを歩いた。
今、私はチームK、Wと共に海フェスへとやってきた。長時間バスに揺られた影響で、何もしていないのに既に疲れていた。
潮風が吹く度に髪が絡まり、ベッタリとした空気に不快感を覚える。さっきまで晶さんと話していた早希さんが、私に話しかけてきた。
「美輝さん、私何か飲み物でも買ってきましょうか？」
「え？ そんな、大丈夫ですよ！ と言うより、普通に馴染んじゃってますけど、一応早希さんはお客様なんですから。私が買いに行ってきます！
早希さんは銀星さんに付いていてあげてください」
私がそう言うと、不満げに頬を膨らませる早希さん。せっかくの気遣いだが、ここで食い下がる訳にはいかなかった。
なぜなら、山フェスの時に一人で歩いていた早希さんがナンパされたと言う話を聞いたからだ。だから、あまり一人で出歩かせたくないのだ。
すると、スマホを弄り出した銀星さんが間に割って入る。
「姫、俺のことは良いから二人で行ってきなよ。実は俺、この後人と会う約束をしてるから」
「約束、ですか？ フェスの会場で？」
「いや、ビーチの方で。友達と来てるらしくて、フェスに来てるのを知ってたのか連絡があったんだ。だから行ってくる」
「分かりました」
早希さんは素直に頷いた。
「美輝さん、行きましょう！」
目を輝かせ、私の服を引っ張る姿は祭りを楽しむ女の子だった。本番まで好きにしていいとケイさんに言われていた私は、その時間まで早希さんと過ごした。
時々、木陰で日焼け止めを塗り直しながら屋台を歩いて回り、買ったものを交換して食べる。なるほど、友達と遊ぶ時はこういう事をするのね。
「さっきの人たちめっちゃ美男美女って感じじゃなかった！？ 羨ましい、私もああ言うイケメンと付き合いたい！！」
「眩しすぎて思わず逃げちゃったけど、ああいうの憧れるよね！」
「まさしく目の保養ね。なんで私はあんなに美人になれなかったんだろう……」
「それを考え始めたら終わりよ」
早希さんとかき氷を食べていると、女子三人組がキャッキャと楽しそうに話をしていた。早希さんと三人の会話に耳を傾けながら、一口かき氷を口に入れた。
「あれ、美輝さんも来てたんですね」
その時、後ろから声をかけられた。振り返ると、そこには銀星さんと手を繋いだ秋山さんが居た。
そう、「銀星さんと手を繋いだ」秋山さんだ。
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月詠乃朱(プロフ) - 朝桐さん» いつもありがとうございます。朝桐さんもお気をつけて！ (2022年12月24日 11時) (
レス) id: 3679865769 (このIDを非表示/違反報告)
朝桐(プロフ) - 続編楽しみにしてます！年末年始、今年は特に寒いのでお体にお気をつけて！ (2022年12月23日 22時) (レス) @page50 id: db8064d0f2 (このIDを非表示/違反報告)
月詠乃朱(プロフ) - 朝桐さん» 秋山さんのストーリーも楽しんで貰えて何よりです。次回の更新、楽しみにしていてくださると嬉しいです( *´꒳`*) (2022年10月19日 23時) (レス) id: 3679865769 (このIDを非表示/違反報告)
朝桐(プロフ) - あ、秋山さーん？！？！？！ (2022年10月19日 23時) (レス) @page45 id: db8064d0f2 (このIDを非表示/違反報告)
月詠乃朱(プロフ) - アルジュマさん» コメントありがとうございます。そう言ってくださると嬉しいです(*^^*)キャストネームの方もありがとうございます。意味とかも調べながら検討したいと思います！ (2022年8月21日 22時) (レス) id: 3679865769 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月詠乃朱 | 作成日時：2021年7月31日 14時
