35話 ページ36
クーさんと運営さんが夏フェスのスケジュールを確認した後、ちょうど休憩時間に入ってしまったためご飯を食べることにした。
私は片手でも食べられる、ふりかけおにぎりを持って来た。食べている間は片手が空くので今日教えてもらったことを書くことにした。
運営さんは休憩の前に社長に呼ばれているとかで、事務室を慌てて出ていってしまった。クーさんはと言うと、レッスン室が空くまでここで待つそう。
何か話題を振った方が良いのかな。
「そう言えばクーさんって早希さんと仲が良かったりしますか？」
「それなりに仲は良いと思うけど、急になんだい？」
「私、早希さんが何かの事情で狙われているのは聞いたんですが、早希さんがどんな方と言うのは聞いてなかったので。
キャストさん達の様子を見れば素敵な方なのは分かるんですけど……」
「なるほどね。早希は優しい子だから、きっと君ともすぐに仲良くなれると思うよ。狙われてる話もあって苦労が耐えない子ではあるけどね」
苦笑いを浮かべるクーさん。それでも、その瞳の奥はとても暖かいものがあって、早希さんが大切にされていることが分かった。
私はおにぎりを全て頬張り、お茶を飲んだ。残ったゴミはランチトートに入れて家に持ち帰ってすてよう。手を動かしながら事務所に入った時の事を思い出す。
さっきのヒースさんの様子から見ても、愛されてるのが分かる。VIP扱いだとリンドウは言っていたけど、お客さんからの嫉妬とかは大丈夫なのだろうか。
女性は意外と嫉妬深い生き物だし、感情的になると自分でも制御が難しい。あからさまにしてなければ大丈夫だろうけど、少し様子を見た方が良いかもしれない。
私がレストランスタッフとして出る時なんかは特に。
「美輝、ワタシからも質問をしてもいいかな？」
「構いませんよ」
「ソテツから聞いたんだけど、ケイの推薦で事務員になったって本当かい？ ここで働こうとしたのは自分の意思で間違いない？」
「ちゃんと自分の意思ですよ。どこかで働ける場所が無いかと考えていた所、ケイさんがオーナーさんに掛け合ってくれたんです。
あ、そうするよう私からお願いをした訳じゃないですよ？ 最初は急な話で驚いたんですけど、少ししてラッキーだなって思ったんです」
「ラッキー、ね。それってここにリンドウがいるから？」
「そうです」
「確かにこの方がリンドウも安心するだろうね」
クーさんはそう言って目を細めて笑った。
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前回更新分が非公開になっていることに気が付きませんでした。大変申し訳ありませんでした！！！
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月詠乃朱(プロフ) - 朝桐さん» いつもありがとうございます。朝桐さんもお気をつけて！ (2022年12月24日 11時) (
レス) id: 3679865769 (このIDを非表示/違反報告)
朝桐(プロフ) - 続編楽しみにしてます！年末年始、今年は特に寒いのでお体にお気をつけて！ (2022年12月23日 22時) (レス) @page50 id: db8064d0f2 (このIDを非表示/違反報告)
月詠乃朱(プロフ) - 朝桐さん» 秋山さんのストーリーも楽しんで貰えて何よりです。次回の更新、楽しみにしていてくださると嬉しいです( *´꒳`*) (2022年10月19日 23時) (レス) id: 3679865769 (このIDを非表示/違反報告)
朝桐(プロフ) - あ、秋山さーん？！？！？！ (2022年10月19日 23時) (レス) @page45 id: db8064d0f2 (このIDを非表示/違反報告)
月詠乃朱(プロフ) - アルジュマさん» コメントありがとうございます。そう言ってくださると嬉しいです(*^^*)キャストネームの方もありがとうございます。意味とかも調べながら検討したいと思います！ (2022年8月21日 22時) (レス) id: 3679865769 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月詠乃朱 | 作成日時：2021年7月31日 14時
