20話 ページ20
「ようこそ、スターレスへ。退院おめでとう、今日は楽しんで行ってくれ」
「ありがとうございます、ケイさん。こういうお店初めてだから、楽しみにしてたんです」
退院して生活が落ち着いた頃、私は弟に連れられてスターレスへやってきた。ショーレストランなんて1度も来たことがなかったから、実は凄く楽しみだった。
お店に入るとケイさんが、衣装を着用して出迎えてくれた。人で溢れるエントランスから、私の手を引いて席まで案内してくれる。
「初めて来た公演で申し訳ないが、君に紹介したい人がいるんだ。今日はその人と相席で良いだろうか？その人には事前に確認を取っているんだが」
「相手の方が良いなら、私は構いません」
ケイさんからの相席の提案に、返事をしながら弟を見上げる。私の視線に気付くと、何も言わずに微笑むばかりでいるから知っている人なのだろう。
なら、何も心配する必要はないし、弟もいるなら変に気まづくなる事はないだろう。そう思い前を向くと、ホールの天井にぶら下がる大きな骨。
魚の形をしているし、この大きさなら鯨だろうか。凝ったホールの設計に思わず声が出てしまい、2人に優しい眼差しを向けられた。
少し子どもっぽい反応だったかな…恥ずかしい。顔に熱が集まるのを感じていると、ケイさんがある席の前で立ち止まる。
そこには可愛らしい印象を与える女性が1人で座っていた。ケイさんは慣れた手つきで一つの椅子を引くと、そこに私を座らせて弟は自分で座っていた。
「早希、自己紹介を」
「はい、初めまして風見早希です。リンドウさんから時々お話は聞いていました。よろしくお願いします」
「リンドウの姉の、美輝です。こちらこそ、よろしくお願いします」
そう言えば本名を名乗らない決まりがあることを思い出し、名前だけ伝えた。見た目だけじゃなくて、声も可愛げがあり優しい印象を受けた。
「今日はチームＫのショーを楽しんでいってくれ。公演が終わり次第、3人でバクステに来てくれるか？」
「わかりました。公演、楽しみにしてますね」
返事をすると、ケイさんは満足気に笑って去っていった。ショーレストランと言うことで、何か料理を頼もうと早希さんがメニューを開いてくれた。
あまり料理に詳しくないため、料理は早希さんの、ドリンクは弟のおすすめをそれぞれ頼んだ。
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月詠乃朱(プロフ) - 朝桐さん» いつもありがとうございます。朝桐さんもお気をつけて！ (2022年12月24日 11時) (
レス) id: 3679865769 (このIDを非表示/違反報告)
朝桐(プロフ) - 続編楽しみにしてます！年末年始、今年は特に寒いのでお体にお気をつけて！ (2022年12月23日 22時) (レス) @page50 id: db8064d0f2 (このIDを非表示/違反報告)
月詠乃朱(プロフ) - 朝桐さん» 秋山さんのストーリーも楽しんで貰えて何よりです。次回の更新、楽しみにしていてくださると嬉しいです( *´꒳`*) (2022年10月19日 23時) (レス) id: 3679865769 (このIDを非表示/違反報告)
朝桐(プロフ) - あ、秋山さーん？！？！？！ (2022年10月19日 23時) (レス) @page45 id: db8064d0f2 (このIDを非表示/違反報告)
月詠乃朱(プロフ) - アルジュマさん» コメントありがとうございます。そう言ってくださると嬉しいです(*^^*)キャストネームの方もありがとうございます。意味とかも調べながら検討したいと思います！ (2022年8月21日 22時) (レス) id: 3679865769 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月詠乃朱 | 作成日時：2021年7月31日 14時
