14話 看護師の話 ページ14
席に着いて直ぐに注文を終える。料理が届くまでの間、ドリンクを片手にスマホを弄っていると空いていていた隣の席に人がやって来た。
言わずもがな、女性である。その女性は変に着飾っている訳でもなく、「ありのままの彼女」と言う印象を受けた。
その女性を見るのは初めてだが、他の人に比べ大人しい格好をしている為すんなりと私の視界に入ってくる。
エスコートをしていた男性と何やら話しているようだが、興味もなくまたスマホに視線を落としドリンクに口をつける。
公演を見たらまた病院に戻らなければと思いながら、そっとため息をついた。
「公演を前にため息なんて、もしかして仕事の連絡かい？」
後ろから、料理を持ってきた鷹見に声をかけられた。苦笑いを浮かべてるから、私を誘ったことを申し訳ないと思っているのだろう。
「違うけど、公演が終わったらまた仕事に戻らないと、って思って。女性が多い職場だから変に気疲れしちゃうの」
「いつも秋山を見て思うけど、いつ寝てるの？」
「夜勤明けに自宅に戻って寝てるよ。最近多くて」
「…もしかして、今日無理して来たの？朝も仕事だったって言ってたよね？」
「無理なんかしてないよ。ちょうど息抜きもしたかったし、知りたい事もあったから」
「それなら良いんだけど。知りたい事ってなんだい？俺が答えられる範囲なら教えるけど」
「うーん、ここだと他の人の目もあるから、分からなかったら聞くね」
私がそう言うと、彼は満足そうに笑って他の人の接客に向かっていった。さすがに、リンドウさんってここで上手くやってるの？なんて聞けない。
ここで働いているキャストさんのことは鷹見から聞いてるし、事前にネットで調べていた。あらかた顔や名前は覚えているけれど急にこの質問は悪意を感じる。
患者に関する情報を外部に漏らす訳には行かないし、自分の目で確かめるしかないのだ。悶々としながら料理を口に運ぶ。
考えすぎて、料理の味は覚えていなかった。公演が始まって、一人一人の仕草や目線に注目しながら目当てのリンドウさんを眺めていた。
生憎、公演だけでは彼の演技やダンス、歌が上手いという事しか知ることが出来ず、鷹見にはまた来ると伝え店を出ようと歩き出す。
今度はホールの人達の様子を見よう。私が座っていた席はステージに近かったため、今度は後方でチケットを取らなければ。
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月詠乃朱(プロフ) - 朝桐さん» いつもありがとうございます。朝桐さんもお気をつけて！ (2022年12月24日 11時) (
レス) id: 3679865769 (このIDを非表示/違反報告)
朝桐(プロフ) - 続編楽しみにしてます！年末年始、今年は特に寒いのでお体にお気をつけて！ (2022年12月23日 22時) (レス) @page50 id: db8064d0f2 (このIDを非表示/違反報告)
月詠乃朱(プロフ) - 朝桐さん» 秋山さんのストーリーも楽しんで貰えて何よりです。次回の更新、楽しみにしていてくださると嬉しいです( *´꒳`*) (2022年10月19日 23時) (レス) id: 3679865769 (このIDを非表示/違反報告)
朝桐(プロフ) - あ、秋山さーん？！？！？！ (2022年10月19日 23時) (レス) @page45 id: db8064d0f2 (このIDを非表示/違反報告)
月詠乃朱(プロフ) - アルジュマさん» コメントありがとうございます。そう言ってくださると嬉しいです(*^^*)キャストネームの方もありがとうございます。意味とかも調べながら検討したいと思います！ (2022年8月21日 22時) (レス) id: 3679865769 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月詠乃朱 | 作成日時：2021年7月31日 14時
