久遠のカラフルイヤーズ2 (ページ48)

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『わ、私…私の…せいでっ…』

初めに気づいて出迎えてくれた鶴丸に少しホッとしたのか、涙ぐみながら話すAを見ていつも気丈に優しいけれど芯の通った凛としたAとは違う表情に珍しいと思いつつ、ゆっくりでいいからなと腕を摩る

『私がっ…安易に…スイッチ、スイッチを…押しちゃったから…三人が…床の下に…落ちちゃった…っもう一回…押してみても…なんでか…開かないし…床は…開く、前と…同じだし…っ』

ボロボロと涙を流すAにここにいる全員が三人が落ちたことではなく、Aが泣いていることに対してギョッとする…椿に嫌がらせをされても、傷を負っても泣かなかったAが泣いているからだ

「大丈夫だ主、アイツらは床に落ちたくらいで折れないさ…それに、主はそんな仕掛けのスイッチだと知らなかったんだろう…主の所為じゃない」

そっと抱き寄せて、Aが落ち着くように、その罪悪感を飛ばすように抱きしめ頭を撫でる
その際、きっとあの部屋に入ったのだろう…アイツが好きだと言っていたあの匂いがしたが腕の中にいるのは自分たちが慕うAだ

それに、抱きしめてこの人はこんなに小さかったのだなと思う
向こうにいるときは守ってもらって大きい人だと思っていたが、今の自分では小さな、守るべき相手だと再確認した

『っ…ごめ、ごめんね…ありが、とう…私…あの匂いするのに…』

「そんなこと気にすることじゃないさ…あぁ、擦るな擦るな、腫れるぞ」

「主さん、濡れたタオル持ってきました…目元冷やしてください」

『っ…ぐすっ、ありがとう国広君』

「あるじさまだいじょうぶですか」

「泣かないで主さん…主さんのせいじゃないよ」

主君、主様、大将と近寄ってきてくれる短刀達によかった近づいてきてくれてと若干ズレたことを思っていたのはAしか知らない

向こうで説明した方が早いともういっそ全員に審神者部屋に来てもらう

『ここのスイッチを押したら、その辺りの床が急に開いてそこにいた三人が落ちちゃったの』

「あぁ、何のスイッチか分からなかったやつか」

「これそんなスイッチだったんだね…」

「ここにそんな仕掛けがあったとはね」

パチリと音がしたかと思うと、鶴丸がそのスイッチを押していた…開いたと言う床の辺りには何人かの刀剣がいた

「本当だな…特に何も起きない」

「ちょっと!?ふざけてる場合っ!?って言うか、俺たち落ちたらどうしてくれるのっ!」