久遠のカラフルイヤーズ (ページ50)

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49色目ページ50

『っ…!はぁ!はぁ!こん、ちゃん…これ、くらいっ?…』

「お疲れ様です癒子様っ!これなら十分いけるかとっ!!」

「そうだね、ありがとう主…ゆっくり休んでいてほしいと言いたいところだけど、最後一つだけお願いしたいことがあるんだ」

座ったまま頭を垂れて持ち上げられず、下を向いたままゼーゼーと息をするAの頭に、膝立ちになった石切丸が手を乗せて撫でる

『なん、で…しょう、か…』

「ここの扉を開けるには、まず霊力で封がしてある錠を外さないといけない…それには、主の霊力が必要なんだ…この扉に触れるだけでいい」

『わ、わかった…』

よろよろと立ち上がるAを骨喰が支え扉の方へと誘導する
物凄い眠気とだるさが襲ってきているため、目はほぼ開いていないし意識も朧気だ

手を伸ばして扉に触れるが、特に変わった様子は見受けられないが、男士達には分かっているようだ
直後、ガクリと膝から崩れ落ちるAを骨喰が咄嗟に支える

「ありがとうございます優癒子様っ!これでここから出られます!」

「大丈夫か主」

『ごめんね、骨喰君…なんか、立ってられな…力、入らない…』

「ありがとう主、休んでいなさい」

「よーし!ジロさん本気出すよ!」

「危ないから主と後ろに下がっていて」

青江がAを抱え上げて骨喰と後ろに下がる
顔色を伺った感じではそこまで酷くはなさそうではあるが

意識が落ちたのか、目は閉じられていた

「主っ?」

「大丈夫、眠っているだけさ」

「そぅら!!」

「それっ!!」

大太刀二人の斬撃により、入り口の扉が大破する
物は奥の方にあり、蔵なのである程度大太刀を振るえるスペースがあったので、難なく壊せることが出来た

「あー!やっと出られたけど、やっぱ外も暗くて前見え辛いんだけどぉ」

「なっ…!?次郎太刀…!?」

外に出るとやはり夜になっていた…そして、蔵の前に長谷部がおり、扉が大破したことにか、それとも次郎太刀が出てきたことか、それとも両方にか…驚いて少し固まっていた

「おｗその声は長谷部かいっ?何々?ジロさん迎えに来てくれたのかいっ?」

「俺は主を探しに来たんだっ!!それより、主はっ!?」

「主はここだよ」

「霊力不足で倒れてしまったんだ…もう少しゆっくりでもよかったんだけどねぇ…らすとすぱーとだと言ってね」

青江に抱きかかえられたAと横には骨喰の姿が見えた
蔵から出てくる青江に長谷部も近づく

「主、取り合えずご無事でよか…怪我をしているじゃないかっ!?」