久遠のカラフルイヤーズ (ページ39)

今日:29 hit、昨日:55 hit、合計:60,634 hit

38色目ページ39

きっと一人で入れられてたらこんな暗いとこじゃ心折れてるとへにゃりと笑っているのが暗い中でも分かる

「こんのすけ、主の手当てできるもの出せないかい?」

『?こんちゃん?』

「大丈夫ですか、優癒子様っ!このことについても一緒に報告いたします故っ手当するものを今出します」

そう言った次郎の髪の後ろ、肩の辺りからこんのすけが飛び出てきて、手当できるものをポンポン出してくる

「鶴丸が、もし何かあった時のためにこんのすけを連れて行けって渡されたんだよ」

『(そんな物みたいに;;)そうだったんだ』

「主、俺が手当する…薬研のように…上手くはできないが」

『ありがとう、骨喰君』

止血だけして出られたら薬研にちゃんと手当してもらおうということになり、こんのすけが出した手当道具で取り合えず止血だけをしておく

「優癒子様、お辛いでしょうがこの蔵のどこからかかすかに石切丸とにっかり青江の気配がいたします」

探しましょう!とこんのすけが出してくれたランタンを次郎が持ち蔵の中を捜索する

『ここに二人がいるんだね…こんな暗いところに…しかも深手を負ってそのまま…酷い…』

「刀に戻ってたりしたら余計探し難くなるよね」

『昨日…見たときは、薄ぼんやりだけど、人の姿が見えたんだけど』

この間に刀に戻っちゃってるとかあるのかな?とあまりに傷が酷く、人型を保てなくなったなんてことがあるのだろうかとふと考える

あり得そうだ

「刀に戻っていると、より気配が分かりづらいので…この感じだとまだ人型を保っていると思われます」

「にっかり、石切丸…どこだ」

「にっかりー!石切丸ー!いるのかーい!」

『石切丸さん…青江、君…どこ?』

周りに物もあるため、足元に注意しながら奥の方まで歩いて行くと

「次郎太刀さん…骨喰さん…私たちは…ここ、だよ」

起き上がれないのか、床に寝ている青江の体勢を少しでも楽にしようと、壁にもたれ掛かり座った膝に頭を乗せている石切丸たちをようやく発見できる

『初め、まして…この本丸に見習いとしてきた…優癒子といいます…詳しいことは…ここを出てから説明…するね』

「君が来たことはなんとなく分かっていたよ…だから君が弊を持った時に霊力を飛ばしたんだ」

『辛いだろうけど、お願い…私が言うことに答えてほしい』

「あぁ、なんだい」

『深手を負った二人を手入れもせずに、ここに閉じ込めたのはこの本丸の主の椿さん?』