久遠のカラフルイヤーズ (ページ37)

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それは出陣する刀剣達がやるから、審神者は見送るだけでいいのよと
今回は隊長の清光に操作させる

「じゃあ、行ってきます」

「主のことは俺たちに任せておいて」

「よろしくね」

この小竜と清光のやり取りの真の意味を知らないのは椿だけだ
それに、転移装置にいる皆の視線が椿にではなくAの方に向いているというのも

『皆気を付けてね』

「遠征は戦闘とか無いから大丈夫だよ、見習いさん」

清光がボタンを押すとその装置の周りが光り、男士達が転送される

「これで一通りの流れは終わり」

私は書類整理があるから戻るわと小竜を連れて戻っていく去り際、椿が前を向いているのを確認して耳元でそんな顔しなくても、遠征なら大丈夫さと囁き頭を撫でる

『(皆も心配だけど。小竜君も心配なんだけどな…椿さんの隣にいるのは心底疲れるって顔してたし…)』

もう行ってしまった小竜にそう言えなかったので、今度話を聞いて労おうと思う

「あの人行ったみたいだね」

『わぁ!?次郎ちゃん!!』

椿の気配も遠くに行ったところで、さて次郎ちゃんと合流しないとなと思っていると、後ろから声をかけられ大いに驚く

「鶴丸じゃないけど驚いたかい?ｗｗ」

『心臓が飛び出るくらい驚いたよ;;』

「じゃあ、丁度いいから今から裏庭の蔵にいっくよー!」

『あ、もう一人は?』

「大丈夫、ここに来る途中で拾ってきたから」

そんな物みたいな…いや、物には変りないのだが

「済まない見習い…次郎太刀を止められなかった」

でかい次郎の影に隠れて見えなかったが、その後ろに骨喰がいた…口数が少ないとはいえ、よくここまで言葉を発さずいたものだ

『骨喰君いたんだね…ごめんね、気づかなくて;;』

声を発して初めて気づいたAは今まで気づかず済まぬと謝る

「大丈夫だ…それ程気にしてない」

よしじゃあ行くよーと歩き出した次郎の後に付いて行く

少し歩いて、本丸の裏手に当たる部分に来た…やはり、中庭や正面より鬱蒼としてより暗い感じがする

この本丸にきて、天気はずっと曇りで薄暗いと思っていたが、それがより感じられる場所だ

『なんだろ…なんかより薄暗くて気味悪いね…』

「変な気配はないからそう怖がらなくても大丈夫だよ」

「あぁ、嫌な気配はない」

大丈夫だ…と若干ビビっているAの手を骨喰が握って安心させようとしてくれる

『ありがとう、頼もしいや』

えへへと笑うAに、絶対守るからと心に誓う

そして次郎が言う例の蔵が見えてくる