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24色目 ページ25

『よかった、なんか実験体に使っちゃった感じでごめんね安定君』

「僕たちは手入れで酷くなるって思ってないから気にしてないよ」

それじゃあ、どんどん行ってみようとここにいる男士全員手入れをする

「今回は軽傷者しかいないからいいが、霊力での手入れで中傷、重傷者相手だとこんなペースじゃ倒れちまうだろうから気を付けるんだぞ、大将」

『そうなの?』

「霊力にも下限はあるからな」

『体力と同じで有限じゃないってことだね、分かった』

教えてくれてありがとうと頭を撫でる
サラッサラ、サラッサラだ!と興奮してより撫でてくるAに温かい手だな、大将の手はと嬉しそうだった

「薬研より僕の方がサラサラだよ主さん」

「お前、なんか俺っちと張り合うようになったな乱」

「薬研には負けないよ、厚にも」

「張り合うのはいいが、主にご迷惑をかけるようなことはするなよお前たち」

『?特に今まで迷惑だなんて思ったことないけどなぁ…何が迷惑に当たるんだろう?』

「俺に聞かないでくれないか、俺は向こうでの清光たちのことは知らないんだしよ」

確かにそうだ!と手を打つAを見て、和泉守はもしかして天然か?と疑問が湧く

「(国広ぉ、主は天然か?)」

「(うん、見ての通りだよ…こういうところも全て素敵だよね…ね、兼さん)」

「(国広、お前もか…)」

ツッコみだと思っていた堀川がまさかのボケでガックリとする和泉守
Aも大概甘いが、六振りもAに対して甘々だ

『何なら、出会える軽傷の子を先に手入れした方がいいのかなぁ』

「だったら一振り呼んで来るぜ」

そう言って薬研が大広間から出ていく…生憎刀帳に載っている人と広間にいた人を完全に覚えているわけではないので誰を連れてきてくれるのか謎だ

『あれ、あっさりお願いって言っちゃったけど、私が行った方が良かったんじゃ…』

「連れてきてくれると言っているのですから、主はここで待っていればいいんですよ」

『そう、かなぁ』

少し待っていると、二人分の足音が近づいてくる…が、もう一人が薬研なら二人とも少し体重が乗った足音なのはおかしい

もう少し軽くないといけないはずだ

「何やってるの…こんなところで…あまり出歩かない様にって言ったわよね」

障子を開けて現れたのは、ここの審神者こと椿と今日の近侍の鶴丸だ
鶴丸は状況を一瞬にして理解し、椿の後ろで皆に済まないという顔をして顔の前で片手を挙げる

『自由にしていいと仰ったので皆のお話を聞いていました』

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作者名:べっこうあめ | 作成日時:2021年9月16日 18時

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