久遠のカラフルイヤーズ (ページ3)

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2色目ページ3

『あ、後ででいいんだけど、終わったらこっちの物とか持ってこれる？』

「可能です、どれかと教えてくだされば転送いたします」

『よかった、後でお願いするからこの衣装ケースに入っているものケースごとお願いするね』

「了解いたしました!」

『あ、じゃあ準備できました』

「ご飯はよろしいのですか?」

『さっきまで気落ちして食欲無かったけど、今度は興奮して』

政府に着いてから、本丸に移動するまで何も食べられないから今食べておいた方がいいとこんのすけに説得されたためさっとうどんでも作ろうということになった

『こんちゃんって、人間が食べるもの食べれる?犬猫みたいにダメなものとかある?』

「わたくしめは基本何でも大丈夫ですが、油あげが好物です…」

好物と言っているが声は心なしか暗い

きっと、本丸ではこんのすけも食事にありつけてはいないのだろう…しかも、昨日の会話を振り返るに政府にも戻れていない感じもした

『そっか、きつねうどんにするからこんちゃんもおあげさん食べて行こう?』

「わたくしめにも?よ、よろしいのですか?」

『もちろんだよ、一人で食べるよりずっと美味しいよきっと』

目線が近くなるようにしゃがむと、そのフワフワの頭をそっと撫でる

『おぉ!ふわっふわだ!!』

その肌触りが気持ちよかったのかしばらく撫でて満足した…いや、満足はしていないがさっさと食べて向こうに行くべく切り上げる

さっと冷凍うどんを茹でて、汁を入れて買っておいたうどん用の油あげを乗せてうどんの完成だ

残りの油あげはどうせ戻ってくるのは大分先だ…腐らせるのもアレだと開けていない方の袋も開けて
全部こんのすけ用の皿に移した

『はい、どうぞ』

「ありがとうございます!あの本丸に配属されて2年と少し…久しぶりに油あげを食べました」

少し涙ぐんだ声のこんのすけに、おあげさん喉に詰まらせないようにね、たくさん食べてねとしか声をかけることができなかった

うどんと油あげを食べ終わり、使った食器類を片付けてまずは政府の方へと向かう

「A様、では政府の建物の方へと向かいます」

生き方は前に男士達が戻って行った時のように転送するとのこと

眩しいだろうから目を瞑っていた方がいいと言われたので、いきますよというこんのすけの声と同時に目を瞑る

少しして、目をお開けくださいというこんのすけの声でそっと目を開けると目の前に国会議事堂とは異なる立派な建物があった