家族 ページ50
私は一人、自分の部屋へ戻った。
甲板は今どうなってるかな。
みんなシェリーから話を聞いてるのかな。
お互い熱くなって、私がシェリーを突き飛ばした。
あの子はそう言うだろう。
それを皆信じるだろう。
私、嫌われるよね。
シェリーが船を降りた後も、私を見る目はきっと変わらない。
私はこれからどうしていけばいいの？
すると、誰かが部屋をノックする音が聞こえた。
「…A？入るわよ」
私は何も答えなかったが、レイは扉を開けた。
レイが扉を開けると、そこには電気もつけずにベッドに座り込んでいるAがいた。
「A…」
Aを抱きしめようと思っていた。
でも、できなかった。
少しでも触れたらAが壊れてしまいそうで。
「…レイ」
「…なに？」
「私は、なんでここにいるんだろう」
何も言えなかった。
何と返せば、Aを救えるのかわからなかった。
「私は、みんなにとって何なんだろう」
「…家族よ。あなたは、私達の大切な妹」
「家族、か…」
そうつぶやいたAが今何を考えているのか、私にはわからなかった。
妹。
そう言ったが、私はその妹のことを何もわかってあげられていない。
兄姉の私達がこうだから、Aにこんな顔をさせるんだ。
ごめんね、A。
「レイ？なんで泣いてるの…」
「え…？」
Aに言われるまで、自分が泣いていることに気がつかなかった。
「笑ってよ、レイ…」
そう言って無理矢理微笑むAを、もう見ていられなかった。
「…っ、A！」
「ん？」
「あなたは一人じゃない…私たちは家族よ…妹を見捨てたりしない」
「…うん」
「だからっ…みんなを嫌いにならないで…！」
Aの笑顔を奪ったのは私達。
Aにこんな思いをさせているのも私達。
それなのにこんなことを言うなんて都合が良すぎる。
でも私は、Aが私達から離れていくことが一番怖かった。
「…私は、」
「…」
「みんなのこと、大好きだよ？」
涙が止まらなかった。
自分を抑えられず、Aを抱きしめた。
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kurousagi(プロフ) - 最後のところで少し涙がでてきました(・ω・`) (2014年11月5日 23時) (
レス) id: b8234980b0 (このIDを非表示/違反報告)
4げさん(プロフ) - あ、あ、続き…←← 焦れったくて焦れったくてこの小説読み直してしまいます笑 (2014年10月11日 17時) (レス) id: cbb716ae05 (このIDを非表示/違反報告)
Shiori+_+ - 夢主ちゃんがどうなるのかすっごく楽しみです。 (2014年10月11日 1時) (レス) id: 7b59471298 (このIDを非表示/違反報告)
なで肩(プロフ) - 洗濯機洗剤箱さん» 荒ぶっておられるんですか！笑 ありがとうございます(^^)頑張ります!! (2014年10月10日 19時) (レス) id: 9ea0580ffd (このIDを非表示/違反報告)
洗濯機洗剤箱(プロフ) - 初めまして！続きが気になって荒ぶっております！これからも頑張ってください(*´∀｀) (2014年10月9日 18時) (レス) id: 1fdf9cdeaf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なで肩 | 作成日時：2014年9月26日 0時
