天国でした。 ページ38
「……よし。これで事情聴取は終わりね。」
「手短に済ませてもらって助かります。」
事情聴取は佐藤さんが受けてくれた。
松田さんが俺がするとうるさかったけど、何しろ今回の件に関わってないため目暮警部に許可されなかった。
まぁ、私としても佐藤さんで助かった……。
松田さんじゃ説教くらうに決まってるし。
「当たり前よ。こんなに怪我しているんだから。でも、これからはこんな危険な真似はしないでね?」
「……善処します」
「それにしてもよく拳銃なんて使えたわね?」
「あはは…私これでも警察官ですから……」
「へぇ〜、なるほどねぇ……って、え!!??」
驚いて目を見開く佐藤さん。
そういえば観覧車の時は一般人だということにしてたんだった。
「警察官って、私あなたをここで見かけたことないんだけど…」
「それはそうですね。私がいるのは警察庁ですから。」
「警察庁にいるの!?」
「あぁ、まぁはい。警察庁に入ってもう3年ほど経ちますけどかなり下っ端なんですよ。」
ゼロである事なんて言えないからここは嘘をつく。
警察庁には警備局以外にも色々あるからこれでバレることはほぼ無いはず。
「……ただ者じゃないとは思っていたけれど、まさか警察官だったなんて。え、まって3年前からって…Aちゃん今何歳なの?」
「今年で28です」
「え、嘘でしょ!?もっと若いと思ってた……ちゃん付けなんかしてごめんなさい。」
「あははっ、いいですよ。今まで通りでお願いします…っていっても会うのは2回目ですけどねっ?」
私は申し訳なさそうにする佐藤さんの目の前に指で2を作って笑って見せた。
すると佐藤さんは少し唖然となった後笑ってくれた。
うん、やっぱ佐藤さん笑うと一段と可愛いや。
「ふふっ、そうね。じゃあこれからもよろしくねAちゃん!!」
こうして天国のような事情聴取は幕を下ろした。
そして、聴取所から出て待っていたのは…
「やっと終わったか。今から病院に送っていってやる。それとあいつにはもう俺から連絡しておいた。病院で待ってるだとよ。」
どうやら地獄みたいです。
聴取所の扉を開けると目の前には松田さんがいた。
一体いつからそこにいたんだとツッコミたくなる。
それにしても松田さんが言うあいつって……
「存分に怒られてこい。降谷に。」
松田さんは周りに聞こえないように私の耳元でそう言った。
今すぐお家にカエリタイ。
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青龍 葵(プロフ) - 脱字があります!「すぐ帰ります」で「…ちょっと○○そんに会って欲しい奴がいるんだ」の『○○そんに』とは何でしょうか? (2018年7月26日 17時) (レス) id: 970e92a440 (このIDを非表示/違反報告)
祐(プロフ) - 零さん» 返事おくれました!嬉しいコメントありがとうございます!頑張ります! (2017年5月7日 23時) (レス) id: fb8724423b (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - いつも楽しみに読んでます!!続編も頑張って下さい! (2017年4月30日 21時) (レス) id: f4f2fc359b (このIDを非表示/違反報告)
祐(プロフ) - 唯さん» ありがとうございます! (2017年4月30日 19時) (レス) id: a2b81a1195 (このIDを非表示/違反報告)
唯 - とっても面白いです!!更新頑張って下さい (2017年4月25日 3時) (レス) id: 0cdca89a6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:祐 | 作成日時:2017年3月30日 23時