結局辞められません。 ページ1
「七瀬さん、この組織についてなんですけど…」
「あぁ、そこ近々潰す予定だから、現在日本にいるメンバーが何人程度いるか調べておいて。」
「七瀬さん、次の公安部との合同会議の事なんですけど」
「あー、たぶんその日降谷さんいないから私がでる。参考資料は自分でつくるからいいよ。」
…どうもみなさん、こんにちは。
七瀬Aです。相変わらず嫌々警察官やってます。
松田さんの爆弾事件からは2年が経ちました。
この2年の間に私は異例の昇進、出世を繰り返し、ご覧の通りこの警備企画課で降谷さんの次に階級が高くなってしまった。
風見さんから嫌味を言われるかと思えば、“降谷さんの右腕はお前の方がふさわしい”とか訳の分からないことを言われる始末で。
別に出世して、給料が増えても何の嬉しさもない。
むしろ仕事が増えてさらに警察官やめたくなったよ……。
お金なんかいらないから休みをくれ!!!
「いやぁ、でもやっぱ七瀬が上ってのはいいな。」
「……何言ってるんですか風見さん。私の階級が上がっても降谷さんの右腕はあなたですよ」
「ははっ、やめてくれ。命がいくつあっても足りない。」
そうこの2年の間に私は風見さんとかなり仲良くなった。
まぁ、そのきっかけは2人とも降谷さんに振り回されているからなんだけど。
でもそのおかげで、こうして砕けた会話もできるようになった。
「ほんとその通りですよ。今もこうして降谷さんが帰ってこないから私に仕事が回ってくるし……」
「今は昔のお前みたいに仕事が早くて確実なやつがいないからなぁ。まぁ七瀬が異常だってのもあるんだけどな。」
仕事が早くて確実……ね。
私がここに来た当初は、頼りになる先輩達がたくさんいた。まぁ、サボりぐせは酷かったけど。
けど、この2年で多くの先輩がここからいなくなった。理由としては転属が多いが中には殉職した人も数名いる。
仕事柄しょうがないとは思うけれどやっぱり心は痛い。
この世界に来て、周りの人がどんどん消えていくことに恐怖を感じる日々だ。
でもその感覚に慣れてしまっている自分が1番怖い。
「………ほんと警察官やめたい。」
「けど、そう言いながらお前はやめないよな」
「まぁ、辞められないんですよ結局は。」
そう。辞めたいといって、私は結局警察官を辞められない。
それはきっと…
「随分疲れているようだな。A。」
「降谷さん……来てたんですね。」
この人のせいだ。
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青龍 葵(プロフ) - 脱字があります!「すぐ帰ります」で「…ちょっと○○そんに会って欲しい奴がいるんだ」の『○○そんに』とは何でしょうか? (2018年7月26日 17時) (レス) id: 970e92a440 (このIDを非表示/違反報告)
祐(プロフ) - 零さん» 返事おくれました!嬉しいコメントありがとうございます!頑張ります! (2017年5月7日 23時) (レス) id: fb8724423b (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - いつも楽しみに読んでます!!続編も頑張って下さい! (2017年4月30日 21時) (レス) id: f4f2fc359b (このIDを非表示/違反報告)
祐(プロフ) - 唯さん» ありがとうございます! (2017年4月30日 19時) (レス) id: a2b81a1195 (このIDを非表示/違反報告)
唯 - とっても面白いです!!更新頑張って下さい (2017年4月25日 3時) (レス) id: 0cdca89a6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:祐 | 作成日時:2017年3月30日 23時