さすが主人公様。 ページ6
「Aさんにも悩みとかあんの?」
「そりゃあ、あるよ。もう山のようにね?」
そう、もうまずこの世界に居ることが私の1番の悩みだ。
だけど、こんなこと相談しても、もうどうにもならない話だし、その辺はもう諦めてるし。
というか、まぁ死亡率は高くなるけどこの世界も悪くないと思ってる自分がいるんだよね。
だから、今はそんなことじゃなくて私が相談したいことは……
「ねぇ新一。大切な人と喧嘩したらどう仲直りしたらいいの?」
「は?」
「んー、ごめん話が唐突すぎたね。最初から話した方がいいね」
「頼むよAさん。今の小学生並みの質問だったぜ?」
うん、今の言葉はすこしカチンときたけど、お姉さんとしてここは許してあげようじゃないか。
「さっき、優作さんと話した時、私は記憶喪失だって言ったの覚えてる?」
「あぁ」
「私ねその時すごく不安で心細かったの。」
さすがに新一にもトリップの事は言えないからちょっとだけごまかす。ごめんね新一。
「でもね、その時にずっと私を気にかけてくれてた人がいたの。その人すごく心配症で、でも少し意地悪で、まるでお兄ちゃんみたいだった。」
「……“だった”って、今は?」
「喧嘩しちゃったの。その人と。」
「仲直りしたらいいんじゃねーのか?」
「それが上手くできなくてね……」
「なんでできねぇのか?」
「私ね、その人にどーしても言えない秘密があるの。」
「そんなに言えないのか?」
新一の受け答えは降谷さんそっくりだ。
まぁ、降谷さんみたいに怒った口調ではないけれど
。
「うん。言えない。……だってこの秘密は彼を守るためのものでもあるの。」
そう。トリップしたことを言えばこの世界の物語が狂ってしまうかもしれない。
もしかしたら、降谷さんが生きてる未来が私のせいで死んでしまうことだってあり得る。
それは絶対阻止したい。
「……ふーん。なるほどな。」
こうして私の話を一通り聞いた新一は少し考えてこう言った。
「……じゃあ逆だったら?」
「え?…逆?」
「もし、そいつからこの秘密はAさんを守るためのものだから絶対言えないって言われたらどーすんの?」
それは……もちろん、
「自分の身くらい自分で守る。心配無用だからって言う…」
あ。
「そーゆう事だよAさん。ごちゃごちゃ考える必要ねぇーってこと。」
なんだ。そういう事か。
さすが主人公様です。
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祐(プロフ) - Aliceさん» 誤字の報告ありがとうございます!今訂正致しました!!自分だけでは見つけられない部分もあると思うのですごく助かります。 (2017年4月4日 19時) (レス) id: 9347eda9ce (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 37ページの最初の行も誤字です (2017年4月4日 16時) (レス) id: 1a1e66043f (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 31ページで、誤字ありましたよ。いちばんばんw (2017年4月4日 16時) (レス) id: 1a1e66043f (このIDを非表示/違反報告)
祐(プロフ) - ねぉさん» 嬉しいコメントありがとうございます!!!頑張ります! (2017年4月3日 14時) (レス) id: a14d757431 (このIDを非表示/違反報告)
ねぉ - 1日ちょっと過ぎてしまったけど、全部読みました!!コナンのトリップの中で1番おもしろかったです!続編楽しみにしてます! (2017年4月3日 1時) (レス) id: cc3a2c5af5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:祐 | 作成日時:2017年3月24日 16時