手を貸してください。 ページ43
「降谷さん、ちょっと手伝って欲しいことがあるんですけど。」
「ん?なんだ?」
「爆弾の解体を。」
「なんだ、また練習してるのか?」
「あ、いやそうじゃなくて本物です。」
「は?」
松田さんと墓参りに言った日から数日が経った。
ついに明日は運命の日なのである。
あれから色々案を考えたけれど私1人じゃどうにも出来ないことに気づいた。
松田さんにあらかじめトリップの事を話そうとは思ったけれど、松田さんのことだ。“何言ってんだお前”
で終わってしまいそうだったからやめた。
そこで、爆弾解体が出来るのに加え、私の言うことを信じてくれる人の協力が必要。
ということで、降谷さんに協力要請をしている所で……
「明日、2つの爆弾が爆発します。場所は観覧車の72番目のゴンドラと米花中央病「ちょっと待てA。」
「はい。」
「まだお前の世界での漫画の物語には入ってなかったんじゃないのか?始まるのはあと3年後だろ?」
「そうですよ?」
「じゃあ何で知ってるんだ」
「……スコッチの件と同じです。残念ながら物語が始まる時……松田さんは既に亡くなっています」
「松田が!?じゃあ明日の爆弾ってまさか…」
「はい、そうです。明日爆発する2つの爆弾は松田さんの命と引き換えに止まるんです。」
「………うそだろ?」
降谷さんは信じられないという顔をする。
そりゃそうだ。私だって、信じたくない。
「…残念ながら本当です。降谷さんにはこの間言ってませんでしたが、松田さんが爆発物処理班をやめた本当の理由は、彼の親友の敵討ちをするためです。」
「まさか、その敵討ちが明日って言うのか?」
「はい。松田さんも言ってました。11月7日、必ず奴はなにか仕掛けてくる…と。」
「そんな……なんで、なんで俺の友人はそんなに俺の前から消えてしまうんだよ…」
前の世界で私もずっとそう思っていた。
なぜ彼の周りの人達は次々と死んでしまうのかと。
でもこの世界にきてその理由が、少し分かった気がする
「降谷さんもこの間言ってましたよね。松田さんは正義感が強いと。降谷さんの周りはそうやってみなさん正義感が強いんだと思います。……だから、時として自分の命さえも犠牲にしてまう。」
「………。」
「けど、私は今度こそ守りたい。たとえ物語が狂ってしまっても、もうあんな思いをするのは嫌です。……だから、私に手を貸してくれませんか?」
私は降谷さんに手を伸ばした。
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祐(プロフ) - Aliceさん» 誤字の報告ありがとうございます!今訂正致しました!!自分だけでは見つけられない部分もあると思うのですごく助かります。 (2017年4月4日 19時) (レス) id: 9347eda9ce (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 37ページの最初の行も誤字です (2017年4月4日 16時) (レス) id: 1a1e66043f (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 31ページで、誤字ありましたよ。いちばんばんw (2017年4月4日 16時) (レス) id: 1a1e66043f (このIDを非表示/違反報告)
祐(プロフ) - ねぉさん» 嬉しいコメントありがとうございます!!!頑張ります! (2017年4月3日 14時) (レス) id: a14d757431 (このIDを非表示/違反報告)
ねぉ - 1日ちょっと過ぎてしまったけど、全部読みました!!コナンのトリップの中で1番おもしろかったです!続編楽しみにしてます! (2017年4月3日 1時) (レス) id: cc3a2c5af5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:祐 | 作成日時:2017年3月24日 16時