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教えてくれよ(降谷side) ページ46

降谷side



仕事が通常よりかなり遅く終わった俺は、疲れをすこしでも癒そうとAの家へ来ていた。


「1時か。さすがに起きていないだろうな」


それでも顔だけでも見て帰ろうとドアノブに手をかけると、ガチャとスムーズにドアが開いた。



「ったく、不用心だな。」



いくらセキュリティが良くても夜中に鍵を閉めないのはダメだろう。

今度ちゃんと注意しないとな……ん?リビングに電気が付いてる?


なんだ起きてるのか。


起きてることに少し嬉しさを感じながらリビングの扉を開いた。


すると、そこにはソファに倒れ込んでいるAと、ローテーブルの上に無数に転がった空き缶があった。




「A!?お前、どれだけ酒飲んでるんだ!!」



俺は持っていた荷物を放ってAの元にかけよった。


なぜだ?朝はいたって普通だった。

むしろハムサンドを食べて機嫌がよかったくらいだ。

こんなことは今までになかった。

Aは元々そんなに酒は飲まない。


なのになんでこんなに酒を…




「蒼だぁ、おかえり〜。あはは〜、またヤケ酒しちゃったぁ〜。」




まだ意識があったようで、Aはへらっと笑っている。

ヤケ酒?Aが?しかも、またって…


俺が考えを巡らせている間にAは立ち上がりフラフラしながらも俺に抱きついてきた。


抱きついてきたことに動揺しながらも、彼女が何度も呼ぶ“蒼”という名が気になって仕方ない。


そんな中、Aが今度はごめんと謝りながら泣き始めた。

もうわけがわからない。

とりあえず俺は彼女をなだめようと背中に手を回してさすってやっていた。



「ねぇ蒼っ、……最期にっ…言った言葉っ…ちゃんと届いてるっ?」



完璧に俺を“蒼”だと思い込んでいる彼女は、俺に訳のわからない質問を投げかけた。


そして、返事ができない俺にその答えを出した。




「…私っ、蒼のことっ……大好きだよっ」




その言葉を聞いて、Aを背中をさする俺の手は止まった。


そして、大好きと言った彼女も俺の腕の中で眠りについた。

彼女の頬は涙に濡れていて、顔は酒のせいで紅潮していた。


そんな彼女を俺は強く抱きしめた。





「だから誰なんだよ蒼って」




もちろん彼女から返事があるわけがない。




「そろそろ教えてくれよお前が隠してる秘密を……もうお前が苦しんでる姿は見たくないんだよ……。」

穴があったら入りたい。→←久しぶりのヤケ酒です。



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設定タグ:名探偵コナン , トリップ , 降谷零   
作品ジャンル:アニメ
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植田紗弥 - カッコイイです。 (2019年12月16日 20時) (レス) id: 9ef00e0382 (このIDを非表示/違反報告)
友菜(プロフ) - 病人というより怪我人では? (2018年5月3日 19時) (レス) id: de628bc614 (このIDを非表示/違反報告)
ウルフ - まさか、恋人と同じ名前でしたwww (2017年10月7日 13時) (レス) id: 03694dd56f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - あやなさん» コメントありがとうございます!私の語彙力はとても乏しいのでこういうコメントはすごく助かります!ありがとうございました! (2017年5月2日 21時) (レス) id: 11d1fbb973 (このIDを非表示/違反報告)
あやな(プロフ) - はじめまして!零さんかっこよすぎです....!!!あの、プロローグの「お褒めに頂き〜」のところ、「お褒めに預かり」だと思います。もしくは「お褒め頂き」とか。生意気申し訳ありませんm(__)m更新頑張ってくださいね! (2017年5月2日 19時) (レス) id: 810e1796cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2017年3月20日 1時

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