【名探偵コナン】トリップしても警察官でした。

プロローグ2 ページ2

犯人がようやく全員確保されたのを横目で確認したあたしは、今度は生死の境をさ迷っている。




まぁでも、もう分かってる。


この腹部からの出血量から見てあたしはもう助からない。



きっとあたしを抱き抱えてる蒼にもそれは分かってて、周りに集まってきた部下達もきっと分かってる。


蒼に関しては涙をこぼしてる。





｢……ははっ、蒼の泣いてるとこ…初めてみたな｣



｢……喋るな。まだ助かるかもしんねーだろ｣





そんなこと言いながら目は絶望に満ち溢れてるよ蒼。

嘘をつくならもっと上手くやりなよ公安でしょ。




てか、私もう死んじゃうんだ。


やり残したこと山ほどあるんだけどなぁ。






｢……げほっ、げほっ!!!!!｣




やっばい、口から血が出てきたよ。


あーあ、蒼の服私の血で汚れちゃってるし。





｢……ごめん蒼っ。げほっ…最後まで迷惑…ばっかで。｣




柄にもなくあたしも涙が出てきちゃったよ。

これが苦し涙なのか悲し涙なのかは私自身も分からない。





｢いーから、もう喋るなっていってるだろ!!｣



｢…ははっ、そんな怒んないでよっ…げほっ!!｣





でも……もうそろそろかな。瞼が落ちてきたよ。




｢おいAっ!!しっかりしろ!!!死ぬな!!!｣



あたしの狭くなってくる視界には大好きな蒼がずっと入ってる。



あぁ、でもこういう死に方は警察官としては本望かもしれない。

殉職ってやつ？憧れてたんだよね。



けどやっぱ、大好きな人が目の前でぼろぼろと涙を流してる姿は堪えるかな。



だからとにかく死ぬ前にこれだけは伝えないと。





｢……私ね…蒼のことだいす…………。｣





ーーープツン。



……私の人生、言いたい事を最後まで言えずにここで終了。




あまりにもひどくない？？




それはそれは感動的とはとても言えない私の人生の終わり方でした。





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すみません、思ったよりプロローグ長引きました。

次からようやくトリップします。

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