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「晩御飯は私が作りたいんだけどいい？」
ユーマの畑から帰ってきたAが俺を見るや否やそう聞いてきた。
理由を聞けば“ここで世話になる礼”、だそうだ。
そう言われれば断る理由もない。
こちらから言わなくても世話になるという意識があることは感心する。
「あ、それでね、ユーマくんの野菜ってまだある？今日のを使ってもいいんだけど前のから使いたくて」
「台所にある野菜は全てユーマのものだ。好きに使え」
「うん！ありがとう」
そこからはAの動き回る音だけがリビングに響き、静かな時間が続いていた。
あの音を聞きながら読書を進めるのも悪くない。
そう思い始めた自分に僅かに驚いた。
「ルキくん何読んでるの？」
「お前のことについてなにかわかるかと思ってこれをな」
「あ、トリップの雑学。あるんだね」
「そのようだな。それより調理の方はどうした」
「今煮込んでるの。あと30分もすれば出来上がるよ」
ずいぶん早い。
と思ったが時間を見ると1時間近くが経っていた。
やはり、本を読んでいると時間の感覚がなくなる。
「それで、なにかわかりそう？」
「いや、そもそもお前のいうかもといた世界では俺達は実際に存在しないのだろう？」
「うん、ゲームとアニメの中の人だった」
「ここに書いてあるのは過去か未来への移動だ」
渡してみればパラパラと何ページか読んでいたがむずかしい顔をしてすぐに返されてしまった。
「難しくてわかんない」
「本は嫌いか？」
「ううん、一応読むけど、雑学とかはチョット……」
そんな話をしていたらキッチンの方でタイマーらしき音が聞こえた。
席を立ったAの後ろからついて行き鍋の中を覗いた。
どうやら煮込んでいたと言うのはハンバーグらしい。
「ホントはパスタにしようかなって思ったんだけどいい野菜が沢山あるからハンバーグとサラダにしようかなって」
Aは俺の存在にしっかり気づいていたらしくそう言った。
味見をして満足そうな顔をしたAはその後全員分よそり、それを俺が運ぶ。
人では多い方が楽だからな。
夕飯の時、全てAの手作りだと聞いて弟達が絶賛していたのは朝食の様子を知っていれば予想できたことだった。
AA。
礼儀はなっている人間の女。
俺達の性格を理解している分、距離を縮めるのは早いらしい。
Aが来てほぼ1日経ったが既にコウとユーマが懐いているように見える。
それは、俺も例外ではないのだろう。
あいつといるのは、悪くない。
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梔子(プロフ) - わらわらさん» コメントありがとうございます。行き詰まってしまっているのでたまに読み返してしっちゃかめっちゃかしてるなとはおもいます。笑 ただ、書き直すとかなり内容が変わってしまうのでもし読み進めていただけるのであればこのまま読んで頂けたらと思います (2019年1月8日 10時) (
レス) id: f650fd1707 (このIDを非表示/違反報告)
梔子(プロフ) - れんすけさん» 返信遅れてすみません！もう少し文字数減らして読みやすい感覚にできるようにしてみます(汗) (2019年1月8日 10時) (レス) id: f650fd1707 (このIDを非表示/違反報告)
わらわら - 主人公イキり過ぎでしょw (2019年1月8日 10時) (レス) id: 091d3f1fea (このIDを非表示/違反報告)
れんすけ - 字が詰まってて読みづらいです… (2018年3月12日 15時) (レス) id: 4bd8d4113b (このIDを非表示/違反報告)
汐子 - まって苗字一緒www 宮野ww宮野ww (2016年10月23日 3時) (レス) id: 693e560875 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梔子 | 作成日時：2016年5月5日 16時
