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仕事が終わってはや30分。
たまたま現場が近かったから帰りも早かった。

「ただーいまー」
「コウくん!おかえりなさい!!」

たまたま近くを通りかかったのか、小走りで俺の近くまで来てくれたAちゃん。
最近はよくこうやって俺を出迎えてくれる。
なんだか新婚夫婦みたいだ。

「ね、Aちゃん今日は暇?」
「うん、暇だよ?」
「じゃあオレの部屋行こ!」
「え!?」
「今日は、俺とお話!ね?」

意味を理解してくれたみたいで頷いてくれた。
そんなAちゃんの手を握ってしっかりエスコートしてあげる。

「はい、どうぞ〜」
「お邪魔しまーす」

戸惑うことなくオレの部屋に入ったAちゃん。
男兄弟しかいなかった女の子って恐ろしい…。

「Aちゃん、オレの事、どこまで知ってるの?」
「んー、前も言ったけどマンホールでの暮らしだったこと、青空を探してることは知ってる。あとは一応、貴族のところにいた事も…」
「ふーん…そこまで知ってるんだ」

ほとんど知ってるようなもので、話す事なんてないんじゃないかって思っちゃう。
そんな彼女の回答にいつもより声が低くなったのはほとんど無意識のことだった。
自分でも驚いたくらい。

「コウくん…?」
「っ…ふふ、Aちゃん、オレの事だいぶ知ってるんじゃない?オレから話さなくてもさ」
「…私、コウくんみたいな雰囲気人に弱くって…」

“ゲームはね”
そう、彼女は気恥ずかしそうに言った。
つまり……Aちゃんはオレのファンだったってことでいいんだろう。
嬉しい、そう思ってるのは確か。

「ね、コウくん、一つお願いがあるんだけど」
「ん?なに?」
「背中…見せて?」
「…ぇ」

背中
Aちゃんは、背中のアレのこともちゃんと知ってるんだ…。
それなのに見せて…なんて、なんで言うかな?

「見たって何もいいことないよ?」
「いいから、お願い」

真剣な目をしたAちゃん。
真っ直ぐ見つめるその瞳に断ることなんて出来なくて、背中を見せてあげる。

背中にある鞭の痕にAちゃんはそっと触れた。

「…これ、もう治らないの?」
「多分ね〜、今でもこれだと治らないんじゃない?」
「……そっか…辛くない?」
「偶に夢に見ちゃうけど…今はルキくんたちがいるから」

今が楽しくて、辛いなんて考えてられない。
それに、Aちゃんもいるんだから。
そう言ったらきっと喜んでくれる。

Aちゃんは、そういう優しくてあたたかい、太陽みたいな子だから。

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作品ジャンル:アニメ
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梔子(プロフ) - わらわらさん» コメントありがとうございます。行き詰まってしまっているのでたまに読み返してしっちゃかめっちゃかしてるなとはおもいます。笑 ただ、書き直すとかなり内容が変わってしまうのでもし読み進めていただけるのであればこのまま読んで頂けたらと思います (2019年1月8日 10時) (レス) id: f650fd1707 (このIDを非表示/違反報告)
梔子(プロフ) - れんすけさん» 返信遅れてすみません!もう少し文字数減らして読みやすい感覚にできるようにしてみます(汗) (2019年1月8日 10時) (レス) id: f650fd1707 (このIDを非表示/違反報告)
わらわら - 主人公イキり過ぎでしょw (2019年1月8日 10時) (レス) id: 091d3f1fea (このIDを非表示/違反報告)
れんすけ - 字が詰まってて読みづらいです… (2018年3月12日 15時) (レス) id: 4bd8d4113b (このIDを非表示/違反報告)
汐子 - まって苗字一緒www 宮野ww宮野ww (2016年10月23日 3時) (レス) id: 693e560875 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:梔子 | 作成日時:2016年5月5日 16時

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