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雄也side
あれからほんの数日。
竜「俺、今日から数日赤西ん家に遊びに行ってくるわ」
荷物を抱えてそう言う竜也さん。
だから『俺にも冬休みはあるんだぜ』って
ここ数日 俺に店のこと叩き込んだわけね。
竜「久々にみんなと会うんだよ。
元気にしてっかなー、亀も聖も…」
雄「はいはい、いってらっしゃーい」
.
とは言っても店をやる気分でもない。
侑「はぁ?僕に任せてどうする気?」
だからって、たまたま来店した知念に
店を任せようとする俺も変だけど。
雄「俺用事あるの。大丈夫だって、
知念俺よりこの店のこと知ってるし」
侑「僕、どさくさに紛れてレジのお金盗むかもよ?
…それに、そんなに嫌ならお店休みにすればいいのに」
雄「せっかく来てくれたお客さんがかわいそうでしょ」
侑「それ僕のことだよね。
……って、雄也!」
すまん、と知念に手を合わせて店を飛び出した。
自分で答え出せばいいなら、
俺ができることはもう決まってる。
伊野尾くんに、今度こそ気持ちちゃんと伝えるんだ。
無造作に寝室に置かれたあの日のSea glassに
背中を押されて、俺は病院まで駆け出した。
.
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作者名:Jasper | 作成日時:2018年1月27日 9時