Op.4-3 ページ14
「えぇ!?ご、ごめん、ありがとう」
私は彼女が拾ってくれた楽譜を慌てて受け取った。
両手でもずしっと重みを感じる量だ。
「気にしないでください!この労働分はきーっちりこの子から請求しますんで!」
「え、聞いてないよ、園子」
なんかとても申し訳ないことした気がする……。
しかし彼女のおかげで予定に空きができた。
「やっぱりこの後OKかも」
再び黒帯の子の方を向き「あはは」と頬をかきながら言うと、曖昧な笑みを浮かべメモを渡された。
私はそれに目を向ける。
「米花町五丁目…………ポアロ……。事務所の名前がポアロ?」
「あ、いえ。下にある喫茶店の名前です」
話によると、彼女達は部活動の後片付けがあり少し時間がかかるらしい。
だから先にそのポアロという場所で待ってて欲しいとのこと。
「了解!待ってるね。えっと、園子ちゃん?と………………」
最後、お世話になった2人にもう一度お礼を言おうとするも名前を聞いていなかった。
それを察してか、2人は扉に行こうとしていた身体をこちらに向け姿勢を正す。
「私は2年B組の毛利蘭です。それでこっちは」
「鈴木園子でーす!」
大人っぽくて落ち着いている蘭ちゃんと、元気が溢れている園子ちゃん。
見ていて微笑ましい。
「蘭ちゃん、園子ちゃん、今日はいろいろありがとう」
2人を見送った後、拾ってもらった楽譜を縛りながらさっきの会話を思い出す。
…………今時の女子高生って凄い。
刑事と知り合いっていうのもだし、お父さんの仕事のアポまで取ってしまうなんて。
「よし、できた」
縛り終えたものをゴミ捨て場に捨て、帰り支度を始める。
そして片付いた音楽室に鍵をかけ、待ち合わせ場所のポアロへと向かった。
♦
「ポアロ…………ポアロ………ポア……あった!」
蘭ちゃんが書いてくれた地図を頼りに5丁目を歩いていると、すぐに建物は発見できた。
1階の窓にポアロ、2階には毛利探偵事務所と書かれているので間違い無いだろう。
扉に手をかけポアロの中に入る。
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夜空 -Night Sky-(プロフ) - 8号車に近づくな...怒られる原因増えたよ() (2020年7月5日 18時) (レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 -Night Sky-(プロフ) - ぺんとのーとさん» はい!楽しみにしてます!!! (2020年6月26日 22時) (レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)
ぺんとのーと(プロフ) - 夜空 -Night Sky-さん» いつもコメントありがとうございます!私も書いてて切なくなりました……物語もそろそろ本格的に動きだすと思うので是非お楽しみください! (2020年6月26日 19時) (レス) id: cb2d29bece (このIDを非表示/違反報告)
夜空 -Night Sky-(プロフ) - みんな居ないんだよぉおおおお(泣) (2020年6月26日 8時) (レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)
ぺんとのーと(プロフ) - 明里香さん» ありがとうございます。訂正させていただきました。 (2020年5月31日 18時) (レス) id: cb2d29bece (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぺんとのーと | 作成日時:2020年5月13日 17時