冴えない俺の止められないこの気持ち。4 赤×橙

my sweet cat 丸 7 ページ21

何の為に先に入っておいでって声かけたんかわからんやん。
お酒を飲まずに静かやったすば るくんは疲れてるんかもしれへんってのに結局ゆっくりさせてあげられへん。
こういう普段せえへんとこはやったらあかんな…。
いつも素直にすば るくんの事が好きという本能だけで生きてるだけに、なかなかすば るくんの気持ちを考えながら行動するというのは難しいもんや。


……あれ？
そうやん、もしかしたら実際俺がこんなふうに奥さんみたいにしてるんを喜んでるんは俺だけかもしれんやん。
よくよく考えたら、すば るくんはやってくれなんて一言も言うてない。
勝手に俺がやってる。
すば るくんの世話を俺が勝手にやっててそれで喜んでる。
俺がすば るくんに対していろいろと押し付けてるんかもしれへん。
毎日俺とおって、こうしてる事は実は迷惑かもしれん。
そんな事考え出したら、さっきまで奥さん気取りでめっちゃ幸せやった気持ちがひゅうっと一瞬でどこかに飛んでいってもうて、せっかくすば るくんが一緒にお風呂入らんのって言うてくれたのに、なんか一気に切ない気持ちになってもうた。

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