横side 440 ページ42
安が奥からランチプレートを運んできた。
「今日は横山くんの好きなチキンのトマト煮やで」
「俺、牛のが好きや」
「そっか、ずっと鶏肉食べてるイメージやわ」
「腹出て来るからな、しゃあなしに鶏肉食ってる時期があったせいやろ」
信五は目の前に置かれたプレートに手を合わせた。
「いただきます」
「どうぞぉ」
安が信五に微笑んだ。
立ち去る気配のない安。
「早よ向こうで仕事せぇ」
「ああ、お邪魔やったな!」
俺の顔を見てニヤニヤしながら安は俺らの傍から離れて行った。
目の前には信五と美味い料理。
天気もええし、穏やかな時間。
幸せやなぁ……
なんて心ん中で惚気けてたら、テーブルの上の携帯が鳴った。
誰からやと思って確認してみたら、
『鼻の下伸びてんで』
「………」
安からの一言。
いやいやいやいや、こんなことを言うためにわざわざ電波使うなよ。
しかも、仕事せえよ。
と思いながら、鼻の下伸びてんのかなという不安に駆られて、鼻の下を意識して顔を整えた。
そして返事をすること無く、そっと携帯を置いて、フォークを手に取った。
いらん事言う安のことは気にせずに信五との幸せな時間を楽しもう。
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じーな(プロフ) - 華子うさぎさん» こんにちは!そうなんですよ!時間が出来てるんで、いろんな話がぶわーーーっと!!久々に進んでますね!仕事しながらですが、恐らく時間にも気持ちにも余裕が出来てるようです笑 (2019年9月5日 13時) (レス) id: 16ef9f1163 (このIDを非表示/違反報告)
華子うさぎ(プロフ) - 可愛すぎます。ヒナちゃん『初めてのおつかい』あのテ―マソングが頭の中に流れてきそうです。緑×青で関係が出来たり、まるちゃんの思い人が解ったり、話が進んで居ますね!その先を知りたいです。 (2019年9月5日 11時) (レス) id: d000ba8c9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:じーな | 作成日時:2019年8月13日 0時