Ep12 ここは… 【白瀬 裕大】 ページ15
どのくらい眠っていたのだろう。
夢を見た。幼い碧海くんが知らない男に連れて行かれるの。
僕は、幼い僕はそれをただ見ていただけ。
そこで目が覚めた。
そこは僕の知らない倉庫の様なところ。
碧「ん、起きた?」
白「碧海くん…。」
碧海くんが近づいてきた。
逃げようとしても体が思うように動かない。
足に重みを感じる。
白「あっ、足枷。どうして?」
碧「どうして?!君があの時、俺を見捨てたあと俺はこんな目に遭ってた…
いや、もっと酷い目に遭ってた!」
白「そんなのただの八つ当たりだよ!賢い碧海くんなら分かるでしょ?」
碧「賢い碧海くんねぇ…。」
白「そうだよ。碧海くんは誰よりも賢くて、人を寄せ付けないけどオーラがあって、高嶺の花で…。」
碧「本当にそう思ってる?」
碧海くんは僕の顎を掴んで目線を無理やり合わせた。
碧「本気で俺が入試を実力でクリアしたと思ってんの?」
白「違うの?」
碧「お前は平和だな。あんなの秘密と金でなんとでもなるんだよ!
俺はそう学んできた。ここでな!!」
碧海くんの目は真っ黒。その言葉が似合ってる。
碧「俺が1から教えてやるよ。
世の中の汚さを。純粋無垢の白瀬裕大君にな!」
碧海くんは顎の手を離すと部屋からいなくなった。
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作者名:のあ | 作成日時:2017年3月21日 0時