恐怖 ページ39
安田さんの付き添いで
ここまで来させてもらったんやし
一杯くらい、いっか
「さっきまで飲んでたんですか？本社の人達と」
安「まあね、そんなとこ」
椅子に腰かけた安田さんとは少し離れて、ベッドの端に座ると
なぜか、ビール缶片手に
隣に移動してきた
安「彼氏とはまだ続いてんの？」
「へ？居ませんよ」
唐突な質問に、すっとぼけた声が出る
安「えっそうなん？
あれ、よく由依ちゃんが言ってるのは？」
…大吾のこと？
「違いますよ、仲良い友達です」
安「そっか、」
そう言うと
安田さんは、いつもの優しい笑顔のまま
安「俺も今フリーやねん」
…聞いてませんよ？
「そ、そうですか…」
そう返事すると
コトン、
缶を置いたその手が伸びてきて
そのまま、私の膝の上に乗せられた
飲み会で上司に、肩とか膝とか
ポンって触られることは何度かあった
酔ってるから仕方ないって
気にしたことすら無かったけど
「…っ、」
でも、今起きてるこれの何が違和感って
さわさわ、撫で回すように動く手と
おそらく、酔ってない状態で
私の目を見ながら続けている事
安「隙だらけやって、よく言われん？」
酔っててもいつも紳士的で優しい
そんなイメージしかなくて
自分の息が止まる感覚と、定まらない視線が
私の動揺をさらけ出してしまってるようで
なにも出来ない自分が悲しくて
すごく、情けない
耐えるようにこぶし握りしめながら
奥からぐーっとこみ上げてくる、恐怖
あぁ、体ってこういうとき
本当に何も動かなくなる
由依ちゃん、こんなことになるなら
ちゃんと忠告聞いてりゃ良かったよ
手のひらと、指で
確かめるように動いていた安田さんの手は
そのまま、ゆっくり
つーっと
太ももからお腹をつたってこようとする
「…っ、やめっ…、」
ﾌﾞｰｯ ﾌﾞｰｯ
やっと出た声と
同じタイミングで震え始めたスマホは
誰かからの着信を知らせていた
今の私にとってはそれが
レスキューコールにしか思えなくて
その音を合図に
飛び起きるように立ち上がって
震える手で、机に置かれたスマホを手にした
『国崎さん』
表示された名前を見た瞬間
じわっと、視界が滲んでいく
「はぁっ、」
息継ぎも忘れてたみたいに、吐き出した呼吸
目を閉じて、溢れてきた二粒のそれに
自分が泣いてることに気づいて
そのまま、まだ止まらない震えと一緒に
通話ボタンを押した
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おぜち(プロフ) - まぽさん» 分かりにくくてすみません😣💦また楽しみにお待ち頂けますと嬉しいです😭宜しくお願いします☺️！ (12月6日 1時) (
レス) id: 2f56e244ba (このIDを非表示/違反報告)
まぽ(プロフ) - 早速のご返信ありがとうございます😭✨なるほど！了解です！楽しみしています😆 (12月6日 0時) (レス) id: 3194fe305d (このIDを非表示/違反報告)
おぜち(プロフ) - まぽさん» お立ち寄りありがとうございます！嬉しいお言葉まで…😭続編ですが、只今作成中ですので、少々お待ちください🙇急いで準備しています👍️ (12月6日 0時) (レス) id: 2f56e244ba (このIDを非表示/違反報告)
まぽ(プロフ) - はじめまして！国崎さんの雰囲気がとてもリアルに感じて読んでてとても楽しいです☺️続きが気になるのですが、パスワードを教えて頂くことは可能でしょう？ (12月6日 0時) (レス) @page48 id: 3194fe305d (このIDを非表示/違反報告)
おぜち(プロフ) - 月見。さん» いつもありがとうございます😭完結まで頑張りますので、宜しくお願いします☺️ (12月5日 11時) (レス) @page48 id: 2f56e244ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おぜち | 作成日時：2023年10月27日 18時
