あの頃�� ページ24
d side
これが夢やって分かってる俺は
懐かしいこの気持ちに、ちょっとだけ浸りながら
段々と、あの頃を思い出してきた
俺、とーちゃんて呼ばれてたわ
最初は、くん付けで呼んでもらえないモヤモヤと
父ちゃん、って呼ばれてるみたいで
おとんの顔しか浮かばへんくて、結構嫌やったけど
Aにしか呼ばれてない特別感が、いつの間にか心地よかった
初めて、出会ったのは5歳の夏
ばあちゃん家の近くの公園だった
GWとお盆と正月は
決まって尾道のばあちゃん家に一泊するのが堂前家のおきまりやって。
たまにしか会わへん、名前もよう知らん親戚たちが
うちの親も交えて、ばあちゃん家のリビングで色んな大人の話してるのが、ほんまに退屈で退屈で。
大人たちの目を盗んで遊びにきた、公園
ここのブランコが
めちゃくちゃ躍動感あってほんまに好きで
一人でブンブン漕いでたとこに
「私の特等席ー！」
って、こっち指差してる
怒るでもなく悲しむでもない
とにかく楽しそうに、俺のブランコが揺れるのと
おんなじように首動かして動きを追ってる、その子が現れた
Aって言うその子は俺のばあちゃん家から歩いてすぐのとこに住んでるみたいで
毎日この時間に公園に来てるんやって、
楽しそうに教えてくれた
堂「ブランコ、代わる？」
お互いの自己紹介を終え
もういつでも漕ぎおえれるくらいのスピードに差し掛かり
そう聞くと
「良いの？やった！」
「優しいね〜とーちゃん」
一瞬誰のこと言うてんのか分からず
フリーズする俺に
「とーちゃん、とーる、とーるくん、とーちゃん」
「うん、やっぱりとーちゃんが良い」
一人で納得するように、勝手にあだ名が決められた
ちゃん付けて、恥ずかしい
そう思った当時の俺は、
堂「じゃあそっちはAね、きまり」
そう言いきった
今思うと、いきってんな俺
夢と分かりながら、思わず笑ってしまう
「ふふ、おっけー」
なんの笑いなのか、Aはニコニコしてて。
その日から気づいてたんやけど
この子、照れ笑いするときに
顔押さえて、そのあとほっぺた挟むようにして口尖らせんねん
そんなこの子の癖にも、思わず笑ってしまうくらい
あぁまたその顔、かわいいなーって
毎回、思ってた
福井から来る度、Aに癒されて
福井へ帰る度、またすぐ会いたくなって
小学校へ上がるタイミングで
ばあちゃんが倒れた知らせを聞いてからは
もう尾道へ行くことはなくなってしまった
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ののの(プロフ) - おぜちさん» うわぁぁぁあ！！！！最高です💕分かります…🥹 (2023年5月3日 23時) (
レス) id: 6f2b81bad4 (このIDを非表示/違反報告)
おぜち(プロフ) - のののさん» さすがのののさん！最高ですそれ！そんなん絶対やめてくれよ、と嘆く阪本さんと、エエんちゃう？なんでも、と半ば楽しんでる堂前さんが浮かびます…笑🤣 (2023年5月3日 0時) (レス) @page40 id: 2f56e244ba (このIDを非表示/違反報告)
ののの(プロフ) - おぜちさん» 結果。どちらも結ばれて欲しいという欲が勝ちます…！毎回お話が最高すぎます♥️ (2023年5月2日 23時) (レス) @page40 id: 6f2b81bad4 (このIDを非表示/違反報告)
おぜち(プロフ) - 名無し89008号さん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます！作者自身揺れに揺れてますが…笑 何卒よろしくです！☺️ (2023年5月2日 11時) (レス) id: 2f56e244ba (このIDを非表示/違反報告)
名無し89008号(プロフ) - このお話だいすきです更新楽しみにしています^_^ (2023年5月1日 23時) (レス) id: 4909c7bdac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おぜち | 作成日時：2023年2月27日 20時
