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さっきまで見て見ぬふりだったスタッフさん達がチラチラとこっちを見るようになった。
さすがに視線が痛くなってきた。
ジョンファン「押してもA力弱いから勝てないよ。あきらめな。」
「そーですか。」
負けじと、身体を押すけどやっぱりびくともしない。
その時ジョンファンがパッと顔をあげた。
と思ったら徐々に近づいてくる顔。
あ、やばい
とは思った。
でも、
_________とも思った。
スタッフさんたちの中で誰かがカメラをまわしててもおかしくないのに。
私たちのありもしないうわさが広まってしまうかもしれないのに。
ジョンファン「なんでそんなに見てくるの？」
徐々に近づいてたゼロ距離になる前に顔が離れた。
「え？」
ジョンファン「さっきから目が上下に動いてて忙しそーだね笑」
誰のせいでしょうか。
「っ、ジョンファナだって見てくるじゃん。」
ジョンファン「笑笑、Aが可愛いから。」
「そ。」
やばい、顔が赤くなりそうだった。
私の頭の横に肘を置かれて完全に包囲されてしまった私。
またその顔の距離が近づいて、鼻が少し触れた。
ここでやめて、とか近い、とか言ったら照れてるの？って言われて、私が負ける。
ジョンファンが照れるまで我慢。
頑張れ私。
ジョンファン「今度からここで筋トレしようかな〜Aが下にいたら頑張れそう。」
「嫌で〜す。」
ジョンファン「無理やりしま〜す。」
「無理で〜す。」
この会話を鼻が触れる距離感で話してるの多分私たちだけだと思いますが、どうでしょうか。
「息がくすぐったいんだけど。」
ジョンファン「なら口ふさいでみる？」
「へ？」
ジョンファン「分かってよ。」
「さっきも言ったけどここどこか分かってる？この今の会話だってどこで録音されてるかも分からないのに…」
ジョンファン「いいじゃん、勝手に拡散させとけば。事実は僕たちだけ知ってたら良いでしょ。」
「はぁ…ジョンファナ…」
ジョンファンの目線が上下に動いた。
片方の広角が少しだけ上がった。
私たちの口元を隠すように置かれたジョンファンの手。
これなら見えないでしょとでも言いたげな目。
そして、私たちの距離はゼロになった。
スタッフさん達が少しざわついた気がしたけど、、気にならないくらい＿＿＿＿＿。
でもこれも、お互いの欲を満たすためだけの行為。
私達に余計な気持ちはない。
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作者名：Water | 作成日時：2023年11月7日 23時
