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「他当たってください。」
「えぇ〜僕さみしーから、おねぇさんと飲みたかった〜」
今度は大胆に腕をぎゅっと握ってくる。
おぉ、すごい、テクニックが半端じゃない。
私はそんなのには落ちないけど。
こういう時に彼氏とかが"おいっ俺の彼女に何してるんだ！"ってね、来てくれたりするんだよね。
私にはそんなのいないけどさ。
そう考えたらなんか寂しくなってきたなぁ。
「ねぇ、さみしーの、うめ合いっこしよ？」
「んー、」
「来てくれる？！」
「ごめんね、今日は帰るわ。また、会おうね。」
最終的にはこの男が少し可愛く、可哀想に見えたから、この男が勝利だ。
「……A」
おっと…
「おねぇさんこの男知り合い？」
「あ…」
「一緒に逃げる？」
「え、」
ジュンギュ「なんでどっか行くの！」
え、なんか鼻声？泣いてる？
「ごめん、歩くの、早い、ジュンギュさん。」
ジュンギュ「その人誰？！」
「あーさっき知り合った男？的な、」
ジュンギュ「男さん、あのね、この人俺の大事な人なの。腕離して？」
「おねぇさんこの人ほんと？」
「うん、」
素直に腕から離れる男。
「じゃあまた会おうね」バイバーイと手を振る。
ジュンギュ「なんでこんなところで危ない知り合い作ってんの…」
「へ…」
ジュンギュ「歩くの早かったのはごめんなさい。」
「いや…、大丈夫。」
私もこのままはぐれたらいいのになーなんて期待してたし。
ジュンギュ「大丈夫じゃない！」
「や、大丈夫です、」
ジュンギュ「僕が！」
あ…
"僕が" 大丈夫じゃない。と、
は？
「もしかして、泣きました？」
ジュンギュ「泣いてないし、Aのことなんて探し回ってないし、走り疲れてもない！」
や、全部言ってるわジュンギュさん。
「ティッシュ要ります？」
ジュンギュ「いる…」
渡したティッシュで顔をふく。
あ…なんか
可愛い、かも。
ジュンギュ「腕、掴んで。」
「うん、」
そう言えばジュンギュさん知らないうちに敬語取れてるじゃん。
同い年、か。
ジュンギュ「絶対！はぐれないでよ！」
「はいはい笑」
子供じゃないんだから。
私が笑うと拗ねたような顔をする。
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作者名：Water | 作成日時：2024年3月7日 21時
