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「あ、…あの」
「何？」
「話…聞いて貰えませんか…(涙)」
「なんであんたの話聞かなきゃいけないの？」
「誰かに聞いて貰いたくて…」
「お金取るよ」
「お金なら…いくらでも…」
「ついておいで。」
連れていかれた場所は住宅街…？
「家…？」
「違う、私の店だよ。誰が初対面の男を家に入れるよ。」
そうだよね…
その人は小さなカフェに入っていった。
「今日はもう閉まってるから。」
そこ座ってと指を指す女の人。
「電気代もったいないからこれで勘弁してよ。」
と暗闇にスタンドライトを1つ置く。
「怖い…」
「何？怖がり？」
「はい…」
「まあそっかさっきもそんな感じだったしね。今のうちに克服しな。」
その人は温かいコーヒーをいれてくれた。
「ありがとうございます」
「お礼言えるんだ」
「へっ？」
「さっき助けてあげたのに何も言わなかったから。」
「あ、すみません。助けていただいてありがとうございました。」
「それで話は？」
僕は今まであったことを全て話した。
就職が上手く行かなくて、やっと決まったと思った会社では、残業ばっかりで、いじめられるし、毎日のように行きたくなくなるけど、生活のために這いつくばってでも行かなきゃだし、それに、しばらく会えてなかった彼女に今日別れを切り出された…
両親とも仲が悪いから頼れるところが無くて…もう人生の終わりなんだと。
「それだけ？」
「え…」
「彼女は…あんたが悪いんだよ。」
「ん…(涙)」
「会社はやめれば？」
「でもっ、生きていけない…」
「私が雇ってあげてもいいけど。ここで。」
「へ…？」
「素質があればの話だけどね。」
「働く！働かせてください！」
「そんな簡単には行かないよ。」
「頑張る！」
「じゃあ明日また昼間においでよ。」
「はいっ、」
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作者名：Water | 作成日時：2024年3月7日 21時
