愛されすぎて“まじめに”困ってます。 (ページ29)

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Aside

夜の7時。気持ちよく寝ていたら、誰かが入ってくる音がした。

良いこと思いついた♪

急に起きておどかしてやろー。

寝たフリ寝たフリー♪

『起きてる…？』

と声がした。もう少し寝たふりを続けよう。

『ご飯できたんだけど…』

するとベッドのすぐ横まで歩いてくる音がした。

ハルトだ。

私のベッドに座って、顔をのぞきこんできた。

え？この人何してるの？もしかして気づいた？

顔近いんだけど笑笑
無理、笑いそう。
我慢我慢

ハルト『Aヌナ、ご飯できたよ…』

えー！ヌナって言った！

それに何この優しい声は！

いつもタメ口で容赦なく話してくるのに！

聞いてないときだけヌナって言っちゃって…もう！

ハルト『おい、A起きてるやろ！！』

え、気づかれた？や、もうちょっと頑張れるはず

ハルト『顔が笑ってるぞー。演技へたですねー。』

『はぁ？』
思わず声が出てしまった。

ハルト『やっぱり起きてた。俺をおどかそうとしてるのバレバレ。下手すぎ。Aが俺をおどかすなんて100年早いわ。』

やっぱうざい。さっきの優しいハルトをかえして？

睨み付けてやったわ！

ハルト『聞いてたと思うけど、ご飯できた。リビングこい。』

と言って出てってしまった。

年下にこんな風に言われて誰が言うことを聞こうと思うのだろうか。

言うことを聞いたら、私が負けたみたいで悔しい。

それにちょっとまた少し寝てたくなったから、もう1回誰かが呼びに来てくれるまで待とーっと。