7人の虎にはご注意を。#3【Travis Japan】 (ページ10)

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°Tiger89 女の嫉妬ページ10

私は山根さんに腕を引っ張られ、彼女の楽屋に連れて行かれた。

「お邪魔します」

山根さんは私を椅子に座らすと、向かいの席に座る。

机に肘をつきニコニコと笑っていた。

どこか不気味だ。

「あの、相談とは」

山根「あんたって吉澤くんのこと好きなの？」

そう微笑みかけられるが、声は怖い。

「いやあの…」

山根「私に協力するって言ったよね！それなら意地でも彼の連絡先を頂戴よ！吉澤くんに私の魅力いっぱい話してよ！」

いきなり怒鳴りつけられ私はビクッと肩を震わせた。

山根「調子に乗るのもいい加減にしなさいよ。付き合いたい芸能人ランキング1位になったからって」

だんだん話の趣旨がずれている気がする。

山根「あんたなんか所詮、七五三掛龍也の妹だから注目されてるだけ！対して可愛くもないのに吉澤くんと仲良いなんて許せない！」

バンっと机を叩き、私を睨みつけてくる。

山根「私ずっとあんたの存在が邪魔だったの。あんたがXXXに受からなければ私が受かるはずだったのに！」

感情的になった山根さんに長い爪で頬を引っ掻かれた。

「山根さん…」

そっか。

彼女もXXXのオーディションを受けてたんだ。

山根「それでもあんたと仲良くなれば吉澤くんと繋がれると思ったのに…使えない女」

言いたいことを言い切ったのか山根さんは呼吸を整えていた。

山根「もういいわ。出てって」

「(貴方が連れてきたのに)」

心の中で文句を言いながらも、私は楽屋を後にした。

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_

川島「待って待って、どうしたの！？その傷！」

トラジャの楽屋に戻ってすぐ。

如恵留くんは心配そうに近づいてきた。

「何が？」

七五三掛「何がってほっぺから血が出てるよ」

先程爪で引っ掻かれた際、深くまで傷がついたようだ。

吉澤「は、お前。山根さんにされたの？」

「あーいや。私が自分で」

中村「はい、嘘。Aの爪短いもん」

一瞬でバレた。

宮近「え、大丈夫？」

松田「せっかくの綺麗な顔に傷が…許せない」

松倉「何言われたの？」

いろいろ言われたが話すと長くなる。

「本当にたいしたことないから！心配してくれてありがとう」

中村「まじうざい」

吉澤「俺のせいだったりする？」

「ううん。閑也は何も悪くない」

わざわざ閑也に気を遣わせたくはない。