7人の虎にはご注意を。#3【Travis Japan】 (ページ38)

今日:17 hit、昨日:11 hit、合計:439,934 hit

°Tiger117 作戦ページ38

中村side

翌日。

俺は昨日Aから貰ったブレスレットを身につけ、仕事場へ向かうため電車に乗っていた。

本当に本当に嬉しかった。

中村「(あー、まじで好き)」

最近、彼女への好き度が高まりすぎてて苦しい。

Aはそんなことお構いなしに俺を嫉妬させたり、もっと好きにさせてくる。

ある意味悪魔だ。

でも可愛いから許せる。

中村「(好きな子には尽くすタイプなんだけどなあ)」

Aが振り向いてくれる気配は全くと言っていいほどない。

俺はスマホで「女の子を振り向かせる方法」と検索してみる。

中村「(優しくする…些細なことで褒める…あえて冷たくする)」

あえて冷たくする？

そんなことをしたら逆に嫌われないだろうか。

中村「(ほーん、それで女の子の気を引くんだ)」

どうやら冷たくすることで、相手が自分のことを気にしてくれるようになるらしい。

中村「(今日早速やってみるか)」

＿
_

中村「おはよう」

YouTube撮影。

楽屋に入り、先に来ているメンバーに挨拶をする。

七五三掛「おはよー」

川島「おはよう」

宮近「おはよ」

吉澤「おはよー」

「うみんちゅ、おはよう」

今日のAはポニーテールをしており、女の子らしい白いレースのワンピースを着ていた。

可愛い。

思わず口に出そうになるのをなんとか止める。

「あれ？もしかしてブレスレット付けてくれてるの？嬉しい！」

中村「(か、可愛い)」

俺はわざとしく咳払いをし、無表情を作った。

中村「まあね。じゃ、俺セットしたいから」

なるべく冷たく言い放ち、彼女の横を通り過ぎる。

「？」

吉澤「今日は機嫌悪い日？」

これで本当に効果はあるのだろうか。

松倉「おはよう」

松倉がやって来てた。

彼の腕にもAから貰ったブレスレットがついている。

「おはよう～。あ、付けてくれてる！」

松倉「うん！ちょーお気に入り！」

「嬉しい～！」

彼女は満面の笑み。

やっぱり冷たくなんてするべきじゃなかったのかもしれない。

今更そんな後悔が襲ってくる。

中村「(でもこれはAに振り向いてもらうため)」

俺は何度も自分に言い聞かせた。