7人の虎にはご注意を。#3【Travis Japan】 (ページ28)

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°Tiger107 その中の一人ページ28

宮近side

朝。

川島「あれ？Aと元太は？」

ホテルの朝食。

なぜかAと元太の姿はない。

吉澤「ちゃんと起こせって言ったじゃん(笑)」

松倉「いや、まじで俺何回も起こしたんだけどガチで起きない」

川島「うちの中村さんでも起きたのに」

海人はまだ眠いのか机に突っ伏している。

その隣では、しめが目を閉じながら座っていた。

宮近「しょうがない。俺が起こしてくるよ」

松倉「頼んだリーダー」

俺は松倉からカードを受け取り、二人の部屋へ向かった。

鍵を開けるとまず部屋の明かりをつける。

宮近「A、元太、朝だよ」

真ん中のベッドで寝るA。

窓側のベッドで寝る元太。

起きる気配が全くない。

宮近「(ほんと起きないのな)」

俺はAの側に寄り、布団の上から軽く叩く。

宮近「起きて」

「…」

爆睡。

宮近「ちょ、起きなさい」

俺は頬をぺちぺちと叩く。

その時、彼女の横に置いてあったスマホの画面が光った。

そこに表示されたのは

向井康二

"付き合ってや"

そんなメッセージの通知が来ている。

宮近「(付き合ってや！？)」

もちろん見るつもりはなかったが目に入ってしまった。

一体どういうことなのだろうか。

康二くんはAに好意が？

「ん…」

俺が放心状態で立っているといきなりAが俺の首に手を回す。

宮近「ちょっと！寝ぼけてないで」

彼女はまた、そのまま寝てしまう。

宮近「(顔が近い…恥ずかしい…)」

それにしても康二くんからのメッセージが気になって仕方がない。

メッセージを取り合う仲だとも知らなかった。

やはり俺も仲良い男の一人にすぎないのだろう。

そう思うと悲しくなる。

宮近「A、ほら起きるよ」

彼女の手を優しく解き、肩を叩く。

「ん…？なんでちゃかいんの？」

やっと大きな目が開いた。

宮近「松倉が起こせなかったみたいだから起こしに来たの」

「んー。ありがとー。メガネとってー。鞄のチャック」

彼女は寝ぼけながら自分の鞄を指差す。

宮近「中見ていいの？」

「いーよー」

俺はAの鞄を開き、中のチャックを開ける。

そこに入っていたのはメガネと、見覚えのある物。

宮近「嘘でしょ…」