7人の虎にはご注意を。#3【Travis Japan】 (ページ16)

今日:3 hit、昨日:18 hit、合計:439,938 hit

°Tiger95 カゾクページ16

「ほら、しめちゃーん。もうすぐお家だよ～」

私と手を繋ぎながら歩いている兄は眠そうに目を擦りながらフラフラと歩く。

七五三掛「お家？」

「うん、お家。もうちょっと頑張ろうね～」

迎えに来てよかった。

こんな可愛い子、一人では帰せない。

変な輩に襲われてしまうところだった。

「お兄ちゃん、どうしてそんなに飲んだりしたの？」

七五三掛「だってぇ、Aが北斗とご飯って聞いて」

「ええ？答えになってないよ」

どんな理由だよ。

と思ったが心の中にしまっておいた。

「ほら、着いたよ～」

私はポケットから鍵を出し、扉を開ける。

「お靴ぬげるかな～？」

七五三掛「ばかにしないで」

どうやら子供扱いしすぎたらしい。

ぷくっと頬を膨らませてしまった。

七五三掛「ねむい」

「リビングまで頑張って」

お兄ちゃんは中村海人がよく私にやるように後ろから抱きつき全体重をかけてくる。

「歩きにくいわ」

なんとかリビングまで連れてくると、私はソファに腰をかけ、その隣に兄を座らせた。

「ふぅ…手のかかる兄だ」

七五三掛「A、ありがとぉ」

ふにゃっとした可愛い笑顔を向けられ、簡単に許してしまう。

「いいんだよ、しめちゃん」

彼の頬を撫で、ソファから立ち上がろうとする。

しかし

七五三掛「やだ」

お兄ちゃんに手を掴まれ、また座らされてしまった。

「寝る」

七五三掛「一緒にここにいてよ、A」

兄は私の両頬に手を添え、がっつりホールドする。

透き通る目でじっと私のことを見つめてきた。

「(なんだ？)」

七五三掛「あいしてる」

「え…」

気づいた時にはもう、遅かった。

お兄ちゃんの唇が私の唇に触れている。

いつもみたいにほっぺではない。

唇…に。

「何して…んの？」

私たち、家族だよね？

七五三掛「ずっとこうしたかったの」

彼はもう一度私に触れた。

「ちょ…ちょっと待ってよ！私たち兄妹だよ！？おかしいって！ねえ！酔っ払った勢いでそんなこと」

また、顔が近づいてくる。

私は両手で口を押さえたが、兄は簡単に剥がしてしまう。

七五三掛「お願い、したいの」

「っ」

どんなに抵抗しても彼の力には敵わない。

もう一度、キスをされた。

おかしい。

こんなの変だ。