7人の虎にはご注意を。#3【Travis Japan】 (ページ15)

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°Tiger94 火照りページ15

私は急いで髪をかわし、私服に着替えてから送られてきたマップの場所へと向かった。

吉澤「あ、A！こっちこっち！」

店内に入った私の存在に気づいた閑也は立ち上がって呼んでくれる。

「ちょっと、どうしたの？…って…おにい」

彼らの席に着くと呼ばれた理由が分かった。

七五三掛「Aやっときたのぉ？」

お兄ちゃんは顔を真っ赤にし、ウルウルな目で私を見つめる。

珍しく酔っ払っていた。

「ちょっと誰！お兄ちゃんにここまで飲ませたの！」

松倉「しめが勝手に飲んだんだよ！(笑)」

松田「しめが潰れるなんて珍しい」

他のメンバーもお酒を嗜(たしな)んでいたようだがいつもと何の変わりもなかった。

「もお！お兄ちゃん、しっかりして」

一番手前の席に座る兄の頬を軽く叩く。

七五三掛「痛いよお、A」

くそ、可愛い。

我が兄ながら世界一可愛い。

「ごめんごめん。帰れそう？」

吉澤「A、甘やかすなよ(笑)」

そんなことを言いながらもシズだっていつもお兄ちゃんにデレデレじゃないか。

七五三掛「A来てくれないと帰んない」

「Aここにいるよ～」

腰に手を回してくる兄の髪を優しく撫でる。

松倉「しめめっちゃ可愛いじゃん」

松田「いや、本当それ」

しかし、いつまでも甘やかしていたらキリがない。

私は撫でるのをやめると彼の腕を引っ張った。

「みんなうちの龍也がごめんね。お金、いくら？」

吉澤「いいよ、俺が払っとく。それよりA一人でしめと帰れる？」

「ありがとう。それは大丈夫。歩かせるから」

七五三掛「俺ぇ、Aと結婚したい」

とろけそうな顔をしながら兄は突然そんなことを言う。

松倉「無理だろ(笑)」

松田「無理だよ、Aは俺と結婚だから」

私は元太をスルーし、お兄ちゃんの頭をコツンと叩いた。

「何言ってんだ」

七五三掛「できるもん。だって俺とA血繋がってないしぃ」

「はい、はい。そうですね、ほら行くよ」

これ以上、酔っ払いの戯言は聞いてられない。

吉澤「おい、しめ」

七五三掛「本当だもん」

松倉「しめ、今日ほんとに潰れてるなあ(笑)」

「みんなまじごめんね！また明日」

私は無理矢理お兄ちゃんを引きずり、なんとかお店を出た。