7人の虎にはご注意を。#3【Travis Japan】 (ページ12)

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°Tiger91 リアコページ12

「もおー！なんなの！！！」

収録が終わり、次は仕事が入ってないメンバーでダンスの自主練。

と言っても、仕事がないのは私と閑也だけだ。

私は床に大の字になり、大声で文句を言っていた。

吉澤「Aがそんな怒ってるなんて珍しい」

彼は私の顔の前にしゃがむと頬に優しく触れる。

吉澤「傷、痛い？」

「全く」

吉澤「ならいいけど…いやよくはないけど」

閑也は小さくため息を吐いた。

吉澤「俺、いま本当にあの女にムカついてる」

「どうして？」

吉澤「だって俺の好きな女の子に傷をつけたから」

"好きな女の子"

そんなストレートに言われたら照れてしまう。

吉澤「お？今照れたか？」

「照れてませーん！」

吉澤「顔隠すなよ(笑)」

私は照れてることがバレたくなくて両手で顔を覆った。

しかし、閑也の力によって手を離されてしまう。

吉澤「ほら、照れてる」

「うっざ！(笑)」

吉澤「うざいってなんだよ！(笑)」

山根さん、本当にシズのこと好きなんだろうな。

確かに好きになる気持ちは分かる。

しーくんリアコだもん。

「スジヤはさ、まだ私のこと好きなの？」

吉澤「はぁ？好きだよ。…ったく言わせんな」

今度は彼が赤くなっていた。

「私のどこが好き？」

吉澤「言うかよ(笑)」

「えー教えてよー」

彼のパーカーの袖を引っ張りしつこくお願いする。

吉澤「うるさい(笑)」

「気になるもん！」

私は身体を起こすと、ポカポカと閑也の胸を叩いた。

吉澤「お前さぁ」

「怒った？」

吉澤「そういう可愛いことされると襲いたくなるじゃん…」

小さな声で呟かれ、私は手を止める。

「ご、ごめ」

吉澤「やっぱ大好き」

閑也は壊物を扱うように私を優しく抱きしめた。

彼の鼓動は早い。

「しーくん緊張してるんだ」

吉澤「好きな子に触れてるんだから当たり前」

また好きな子って。

「(くすぐったい…」)

と、その時。

松田「Aー！閑也いるー！？」

いきなり姿を現したのは仕事に行っているはずの元太だ。

松田「仕事終わったから来たよーって…何してんの！」

元太はズカズカ部屋に入ってくるとシズの胸から私を引き離す。

松田「もー！みんな油断も隙間ない！」

吉澤「お前もだろ(笑)」