7人の虎にはご注意を。#2【Travis Japan 】 (ページ21)

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°Tiger60 私の相手ページ21

某日。

監督「君の相手役決まったよ」

ドラマのヒロインが決定していた私はある日、監督に呼び出されていた。

「オーディションだったんですよね？」

監督「ああ。誰だと思う？」

「え～誰でしょう」

監督「正解はねー」

監督はタブレットをスライドし、画面をこちらに向ける。

そこに写っていたのは

監督「じゃん！Travis Japanの宮近海斗くんだよ」

「えぇぇぇ！？」

オーディション受けるとは聞いていたけどまさか本当に合格するなんて、流石ちゃかだ。

「こ、これ宮近本人は知ってるんですか？」

監督「まだ。今日マネージャーさんから伝えてもらうつもりだったよ」

「そ、そうだったんですね…」

監督「彼の演技は繊細でとても素晴らしい。ヒロインの相手役にふさわしいと思ったんだ」

監督がちゃかをべた褒めする中、私は読んだ原作漫画の内容を必死に辿っていた。

確かこの漫画

「キスシーンありますよね」

監督「そうそう。メンバーとキスシーンはちょっと気まずいかな？(笑)」

海斗とキスシーン…？

私が？

海斗とキス？

監督「Aちゃんどうしたの、顔がものすごく真っ赤だけど」

「ななななな何でもないですよ！」

監督「な、ならいいけど…」

__
_

「(海斗とキス海斗とキス)」

監督と会った後、私たちは全員でダンスの自主練をしていた。

しかし、私の頭を埋め尽くすのはキスのことばかり。

川島「そろそろ休憩しよ」

宮近「OK」

それぞれが床に座り水分補給する。

「(ちゃかと本当にキスするの？え、フリかな？本当かな？どっち？)」

七五三掛「A、飲まないの？」

先のことなのに考えるともうドキドキしてしまう。

七五三掛「A？聞いてる？」

「ちゃかとキス」

七五三掛「え？」

「え？」

私…声に出してた？

お兄ちゃんは目をパチクリとさせ、こちらを見つめている。

お兄ちゃんだけじゃない。

他のメンバーも私のことを不思議そうに見つめていた。

吉澤「ちゃかとキス…って何？(笑)」

川島「どういうこと？(笑)」

松田「ちゃかとキスしたの？」

元太は私の両肩を掴み勢いよく揺らしてくる。

「違うから！」

やってしまった。