°Tiger53 泣き虫 ページ14
松倉side
松倉「やめたい」
何年も前から片思い。
もうそろそろ心が苦しい。
しんどい。
辛い。
諦めたい。
そう思ったら、自然と涙が溢れてきた。
誰かを好きになることは幸せなことだが、それが実らなければただただ辛いだけ。
松倉「A」
彼女の名前を呟く。
それと同時に家のインターホンが鳴った。
松倉「誰だ?」
俺はベッドから起き上がる。
「おーい、海斗いる?」
松倉「A!?」
ドア越しに聞こえたのは愛おしいAの声だった。
俺は急いで鍵を開ける。
そこにいたのは紛れもなくA。
松倉「ど、どうしたの?」
「急に来てごめんね!海斗に渡したいものがあって」
松倉「渡したいもの?とりあえず入って」
外で話していると風邪を引くかもしれない。
それにせっかく会えたのだから少しでも長く一緒にいたかった。
俺は彼女を部屋に入れ温かいお茶を出し、机越しに向き合って座る。
松倉「今日翔太君といたんじゃなかったの?」
「あれ、私言ったっけ?そう今まで一緒だった」
やはり遭遇情報は本当だったようだ。
松倉「…なんで俺のとこ来たの?翔太君ともっと一緒にいれば良かったじゃん」
待て待て待て待て。
何を言っているんだ俺は。
本当は会いに来てくれて嬉しかったのに口が勝手に動く。
松倉「俺といるより翔太君といた方が楽しいと思うけど」
「…海斗」
松倉「なに?」
「泣いてるの?」
Aは心配そうな顔をして俺の涙を拭った。
松倉「(あれ…俺泣いてたの?)」
「どこか痛い?」
どうして、
どうしてAまでそんな泣きそうな顔をするんだ。
「泣かないで。ほら、おいで」
彼女は両手を広げる。
俺はその胸に飛び込んだ。
「なんかあった?」
松倉「なんも…ない」
よしよしと頭が撫でられる。
情けない。
泣き虫が出てしまった。
松倉「Aは翔太君のこと好きなの?」
「どうしてそう思うの?」
松倉「今日デートしてたから」
俺が拗ねたようにそう言うとAはクスクスと笑っていた。
「ねえ海斗。なんで私が翔太君とお買い物してたか分かる?」
松倉「わかんない」
「はい、これ」
Aは俺から離れると鞄からラッピングされた袋を出した。
ラッキーアイテム
Lock Lock
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーメンバー
中村海人
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味噌バターコーンラーメン(プロフ) - あんさん» 初めまして!コメントありがとうございます! (2020年2月8日 2時) (レス) id: 727002c3af (このIDを非表示/違反報告)
味噌バターコーンラーメン(プロフ) - ふーかさん» 初めまして!コメントありがとうございます。キュンキュンして頂けて良かったです! (2020年2月8日 2時) (レス) id: 727002c3af (このIDを非表示/違反報告)
味噌バターコーンラーメン(プロフ) - 美紀さん» 身体のお気遣いありがとうございます!頑張ります! (2020年2月8日 2時) (レス) id: 727002c3af (このIDを非表示/違反報告)
あん(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます!毎日更新楽しみにしています! (2020年2月7日 10時) (レス) id: 6af114bee6 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか(プロフ) - 初めまして!もうキュンキュンしまくりです!これからも楽しみにしています! (2020年2月6日 10時) (レス) id: ca0f8d4656 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:味噌バターコーンラーメン | 作成日時:2020年2月3日 0時