無慈悲な心 ページ47
アヤト「そいつは俺のもんだ。勝手に触ってんじゃねえ！」
アヤトがそう言うと、リヒターさんはコーデリア様を抱えたまま近くに並べてあった剣を片手に持ち、その刃先をアヤトへと向けた。
リヒター「邪魔をするな！」
リヒターさんはそう言ってアヤトに斬りかかった。
アヤト「っ…」
身体には当たらなかったが、アヤトかいつもつけているネクタイが切れてしまった。
アヤト「ってめえ…」
ライト「アヤト君！」
ライトが、アヤトに剣を投げ渡した。
「アヤト…」
アヤト「…これ以上お前らの好きにはさせねえ。ここに来た事を後悔させてやる！」
アヤトは剣を構え、リヒターさんに向けた。
リヒター「フン…できるのか？…お前に！」
剣を交わす音が鳴り響く。
リヒターさんからの攻撃をなんとか防いでいるアヤトだが、だんだん押されている。
そして壁まで追い込まれてしまった。
っ…もう…！
リヒターさんの剣が真っ直ぐ突かれる。
アヤト「っ…！？」
「っ……く…」
だけどその剣で刺されたのは私。
剣が肩に深く突き刺さる。
リヒター「フッ……兄を庇うか…」
そしてリヒターさんは私の肩から剣を勢いよく抜く。
その勢いで、血が吹き出してしまう。
それでも、なんとか私は立ち続け、コーデリア様…いや、ユイさんに目線を合わせる。
「ユイ、さん……目を覚まして…！コーデリア様に、負けてはいけない…！」
リヒター「無駄だ。このまま切ってやる…おとなしくしていろ！」
アヤト「チッ…！」
アヤトが私の前に出て、私を庇おうとする。
その時。
ユイ「A、ちゃん…？」
「っ！」
ユイさんが…私の名前を呼んだ。
その瞳を見ると、ユイさんに戻っている様だった。
ユイ「…っ…私…」
リヒター「っ！？」
リヒターさんも驚きの表情を隠せない。
ユイさんはリヒターさんの腕から抜けだし、階段を駆け下りる。
ユイ「……っ…はぁ…っ…はぁ…っ」
踊り場で立ち止まり、震えながら何かを手にしている。
……銀のナイフだ。
そして、ユイさんはその銀のナイフの刃先を自分の胸元へ向けた。
「…っ！！アヤト…！ユイさんを…！」
アヤト「っだがお前が…」
「私の事はいい…！早く行って！」
ユイ「………これで、誰も傷つかない。」
ユイさんはそのまま、ナイフを胸に突き刺した。
「！！ユイ、さん…！」
アヤト「っ…」
倒れたユイさんをアヤトが支える。
リヒター「心臓を…！！！」
そう言ってリヒターさんは剣を振り上げる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 96人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユウナ(プロフ) - ワカメさん» ありがとうございます！読んで下さっているんですね！とても嬉しいです！ワカメさんの言葉を励みに、試験も更新も頑張りますね！！ (2018年10月27日 16時) (
レス) id: d3e94e6be6 (このIDを非表示/違反報告)
ワカメ(プロフ) - 二期楽しみにしてます！試験忙しいと思いますが頑張ってください・・・。 (2018年10月27日 15時) (レス) id: 5f29cae1fe (このIDを非表示/違反報告)
ユウナ(プロフ) - 更新延期が続いてしまっているため、一週間後、出来た話はすぐ更新を致します。一日に2話更新するかもしれないので、ご理解をお願い致します。 (2018年10月15日 23時) (レス) id: d3e94e6be6 (このIDを非表示/違反報告)
ユウナ(プロフ) - 皆様にご報告があります。先日お知らせした試験は終了したのですが、まだ他の試験がある事が分かりました。そのため、もう一週間更新を遅らせる事になりました。多大なるご迷惑をおかけしてしまい、誠に申し訳ありません。 (2018年10月15日 23時) (レス) id: d3e94e6be6 (このIDを非表示/違反報告)
ユウナ(プロフ) - 読者様には申し訳ございませんが、それまでお待ち頂けると幸いです。お知らせが遅くなり申し訳ございませんでした。 (2018年10月7日 23時) (レス) id: d3e94e6be6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：shuna | 作成日時：2018年7月4日 21時
