必要、不必要 ページ29
ーユイsideー
次の日、私はほんの少しだけ慣れた屋敷内を一人、歩いていた。
Aちゃんの巻き貝のネックレス…綺麗だったな…
小さい頃男の子にもらった手作りのネックレスって言ってたけど…
…なんかそれって、素敵だな…
そんな事を思っていると、どこからか綺麗な歌声が聞こえてきた。
なんだろう…？
声が聞こえる方へと歩いて行くと、扉があった。
その扉を開けてみるとそこはテラスで、そのテラスの柵にカナト君が座っていた。
ユイ「カナト君だったんだ。」
カナト「…ああ、ユイさん。…いい夜ですね。」
ユイ「…どうしてそんな所に座ってるの…？危ないよ。」
私はカナト君に歩み寄りながらそう聞いた。
カナト「大丈夫ですよ。」
そう言いながらカナト君は足をブラブラと揺らしている。
ユイ「ねえ、本当に、危ないってば！」
カナト「…フフッ。恐怖と焦燥が入り混じった表情をしてますね…可愛いですよ。とても。」
か、可愛いって…！？
カナト「…本当は君のそういう顔、大嫌いなんです。…どうして僕を怖がるの？って、不安にさせられますから。」
ユイ「い、今は、違うよ？カナト君が落ちそうだから、それが怖くて。」
カナト「フフッ、自分がどれ程思い上がっているのか…どうせ分かっていないんでしょう。」
ユイ「っ……」
カナト「愚かで愚かで…フフッ、笑っちゃう程可愛いです。」
ユイ「っ…心配するのは、いけない事？」
カナト「いけない事とは言ってません。でも僕には必要の無い事です。君のは。…僕にはAがいますから…」
カナト君は、少し間を開けて、また口を開いた。
カナト「…でも…そんなにここから降りて欲しいですか？」
ユイ「うん。」
カナト「じゃあ、キスして下さい。」
ユイ「えっ！？」
何を言ってるの…！？
私は驚きを隠せない。
カナト「キスをしてくれるなら、降りてあげてもいいですよ？」
そしてカナト君は、俯いて言葉を続けた。
カナト「…嫌だって言うなら…僕なんか放っておいて…消えて下さい。…ね？」
私は困惑してしまって、思わず考え込んでいると…
カナト「フッ…フッフッハッハッハッハ！」
急にカナト君が大笑いして、びっくりした。
ユイ「ど、どうしたの…？」
カナト「ふぅ…本気にするなんて…君ってやっぱり…救いようの無いバカなんですねぇ。…降りてあげますよ。」
ユイ「っ！本当？」
カナト「ええ。」
そう答えてくれたカナト君に、安心した…と思ったら。
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ユウナ(プロフ) - ワカメさん» ありがとうございます！読んで下さっているんですね！とても嬉しいです！ワカメさんの言葉を励みに、試験も更新も頑張りますね！！ (2018年10月27日 16時) (
レス) id: d3e94e6be6 (このIDを非表示/違反報告)
ワカメ(プロフ) - 二期楽しみにしてます！試験忙しいと思いますが頑張ってください・・・。 (2018年10月27日 15時) (レス) id: 5f29cae1fe (このIDを非表示/違反報告)
ユウナ(プロフ) - 更新延期が続いてしまっているため、一週間後、出来た話はすぐ更新を致します。一日に2話更新するかもしれないので、ご理解をお願い致します。 (2018年10月15日 23時) (レス) id: d3e94e6be6 (このIDを非表示/違反報告)
ユウナ(プロフ) - 皆様にご報告があります。先日お知らせした試験は終了したのですが、まだ他の試験がある事が分かりました。そのため、もう一週間更新を遅らせる事になりました。多大なるご迷惑をおかけしてしまい、誠に申し訳ありません。 (2018年10月15日 23時) (レス) id: d3e94e6be6 (このIDを非表示/違反報告)
ユウナ(プロフ) - 読者様には申し訳ございませんが、それまでお待ち頂けると幸いです。お知らせが遅くなり申し訳ございませんでした。 (2018年10月7日 23時) (レス) id: d3e94e6be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shuna | 作成日時：2018年7月4日 21時
