崩れず保つ ページ26
私の返答を聞いたカナトは、体の向きを変え歩き出した。
私とユイさんも後ろを着いていく。
その道中、カナトがこっそり話しかけてきた。
カナト「Aは…あの人の事今はどう思っているんですか？まだ怖いですか？」
「ううん。レイジとスバルにも言ったんだけど…もう怖くないよ。…憎いだけ。」
カナト「そうですか…怖がってないなら、よかったです。」
「…ありがとう。カナト。心配してくれて。」
カナト「大切な妹を心配するのは当然ですよ。」
そんな会話をしながら、歩き続けた。
〜墓場〜
やって来たのは、薄暗く気味が悪いあの人の墓場。
カナト「ここは僕の母様の墓です…ユイさん。その薔薇をそこに置いて下さい。」
ユイさんは言われた通り、さっき摘んだ薔薇を墓石の所に置いた。
そして手を合わせた。
…私もゆっくり墓の前へ行き、しゃがんで目を瞑り手を合わせた。
ユイ「…じゃあ、私はもう行くね…」
カナト「…気に入らないとすぐどこかに行こうとするんですね…」
今にも怒り出しそうな声色に、私はしゃがんだままハッと目を開ける。
するとすぐ横にカナトが立っていて、ユイさんが置いた薔薇の花束を持ち上げ、それを振り回して墓石にぶつけた。何度も。
カナト「っ！…っ！…」
ユイ「カナト君…！やめなよ…！お母さんのお墓なんでしょ…！？」
カナト「…っ！僕に指図するな…！！」
カナトは物凄い剣幕で怒鳴った。
「カナト！」
カナト「っ…！」
「…ユイさんに怒鳴っちゃダメだよ。いきなり大きな声出すから、ほら、テディびっくりしちゃってるよ…？」
私がそう言うとカナトはテディに視線を向けた。
カナト「テディ…びっくりしちゃった…？Aが言うならそうなんだよね…ごめんね、テディ。」
ひとまず落ち着いた様子。
やっぱりこういう時は冷静に話すのが一番いい。
「カナト。私、ユイさんと用事があるんだった。先に帰っててもいい？」
カナト「はい…分かりました。」
カナトの了承を得たので、私はユイさんの手を取って屋敷へと続く道を歩いた。
ユイ「…ありがとうっAちゃん…どうなる事かと…」
「いえ。なんとかカナトが治まってくれてよかったです。」
ユイ「うん…本当にありがとう…」
やっぱり…怖かったかな…特にカナトだったし…
ユイさんは僅かに震えている。
「大丈夫ですか…？ユイさん…」
ユイ「…う、うん！平気だよ！心配しないで！」
頑張りすぎだな…
もっと楽にしてもいいのに…
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ユウナ(プロフ) - ワカメさん» ありがとうございます！読んで下さっているんですね！とても嬉しいです！ワカメさんの言葉を励みに、試験も更新も頑張りますね！！ (2018年10月27日 16時) (
レス) id: d3e94e6be6 (このIDを非表示/違反報告)
ワカメ(プロフ) - 二期楽しみにしてます！試験忙しいと思いますが頑張ってください・・・。 (2018年10月27日 15時) (レス) id: 5f29cae1fe (このIDを非表示/違反報告)
ユウナ(プロフ) - 更新延期が続いてしまっているため、一週間後、出来た話はすぐ更新を致します。一日に2話更新するかもしれないので、ご理解をお願い致します。 (2018年10月15日 23時) (レス) id: d3e94e6be6 (このIDを非表示/違反報告)
ユウナ(プロフ) - 皆様にご報告があります。先日お知らせした試験は終了したのですが、まだ他の試験がある事が分かりました。そのため、もう一週間更新を遅らせる事になりました。多大なるご迷惑をおかけしてしまい、誠に申し訳ありません。 (2018年10月15日 23時) (レス) id: d3e94e6be6 (このIDを非表示/違反報告)
ユウナ(プロフ) - 読者様には申し訳ございませんが、それまでお待ち頂けると幸いです。お知らせが遅くなり申し訳ございませんでした。 (2018年10月7日 23時) (レス) id: d3e94e6be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shuna | 作成日時：2018年7月4日 21時
