理解を求む ページ25
シュウ「…なんで、あの女と友達なんかになったんだ。」
え…またその事か…
「なんでって…まあ、シュウには言うけど…ユイさんの心の助けになりたいの。だから、友達になった。」
シュウ「なんのためにだ…別に、お前がならなくてもいいだろ…」
「だから、なりたいんだってば。」
シュウ「昨日言っただろ、あの女はつけ上がりすぎだ。…だから俺はムカついてるんだ。」
シュウは視線を天井に向けて、話し続ける。
シュウ「…なのにさらに調子に乗らせる気か？」
「っ…ユイさんは調子になんか乗ってない。つけ上がってもない。あの時はただ、この現状を受け入れられなくて、あの部屋で助けてくれたシュウを味方だと思いたかっただけ。」
私はシュウを真っ直ぐ見つめて喋る。
「私がユイさんに友達になりましょうって誘いに行った時も、とても怖がってた…私が、ユイさんの心に寄り添いたいって言った時は泣いてたんだよ？だから、ユイさんは調子に乗ってない。」
シュウは私の言い分を聞いた後、再びこちらに視線を向けた。
シュウ「ふーん…まあ、お前らしいな。ただ、俺はこれからもあいつは餌として扱う…精々がんばれよ…」
そう言うと、またシュウは目を閉じ、しばらくすれば寝息を立て始めた。
「…どうしてこんなにユイさんの印象が悪いんだろう…今までの花嫁達よりもずっといい人なのにな…」
シュウの眠りを邪魔しないよう、小声でそう呟いた。
「…つまらないけど部屋、戻ろう…」
そして私は自室へと戻った。
〜次の日〜
今日は休みの日。やる事が無いのでたまにはと中庭へ行ってみた。
「…あ！ユイさん！」
ユイ「っ！Aちゃんおはよう！」
「おはようございます！何をしてるんですか？」
ユイ「あ、えっと…この薔薇綺麗だから摘んでたの。勝手に摘んじゃったけど、よかったかな？」
「大丈夫ですよ！薔薇なら、この屋敷にはたくさんありますから。」
…薔薇園まであるし…
ユイ「そうなんだ！ならよかった！」
カナト「…ユイさん。その薔薇を持って着いてきて下さい。」
ユイ「カ、カナトくん！？」
いつの間にか、カナトが後ろに立っていた。
「どこかに行くの？」
カナト「はい。あの人の所へ行きます。…Aも、来ますか？」
あの人の所って…きっと…
カナト「…A。無理はしなくていいですよ？」
カナトが心配そうな顔で私にそう言ってきた。
「ありがとうカナト…でも、平気。それに、ここにいても暇だしね。着いていく。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 96人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユウナ(プロフ) - ワカメさん» ありがとうございます！読んで下さっているんですね！とても嬉しいです！ワカメさんの言葉を励みに、試験も更新も頑張りますね！！ (2018年10月27日 16時) (
レス) id: d3e94e6be6 (このIDを非表示/違反報告)
ワカメ(プロフ) - 二期楽しみにしてます！試験忙しいと思いますが頑張ってください・・・。 (2018年10月27日 15時) (レス) id: 5f29cae1fe (このIDを非表示/違反報告)
ユウナ(プロフ) - 更新延期が続いてしまっているため、一週間後、出来た話はすぐ更新を致します。一日に2話更新するかもしれないので、ご理解をお願い致します。 (2018年10月15日 23時) (レス) id: d3e94e6be6 (このIDを非表示/違反報告)
ユウナ(プロフ) - 皆様にご報告があります。先日お知らせした試験は終了したのですが、まだ他の試験がある事が分かりました。そのため、もう一週間更新を遅らせる事になりました。多大なるご迷惑をおかけしてしまい、誠に申し訳ありません。 (2018年10月15日 23時) (レス) id: d3e94e6be6 (このIDを非表示/違反報告)
ユウナ(プロフ) - 読者様には申し訳ございませんが、それまでお待ち頂けると幸いです。お知らせが遅くなり申し訳ございませんでした。 (2018年10月7日 23時) (レス) id: d3e94e6be6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：shuna | 作成日時：2018年7月4日 21時
